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ストレスに潰されない心の耐性~レジリエンスとハーディネス〜

この記事は、ストレスへの耐性をあらわす概念を整理しておきましょうって内容です。
ここでは、流行りのレジリエンスと、あんまり聞いたことがないかもしれないハーディネスをとりあげます。

ストレスって、ポエム
ストレスって、もともと物体が外力で歪む様子をあらわす物理的な用語なんですけど、心の負担が生じることがらの比喩表現として、心理学で使われるようになりました。でも、いまや、ストレスといえば心の問題を示す言葉として見聞きする機会のほうが多いですね。

ただ、あくまでも比喩なので、「あなたのストレスみせて」といっても、どこにも見えないじゃんということになります。そもそも、心っていうのが見えないものですからね。

おんなじように、レジリエンスとかハーディネスも比喩表現なので、解釈も定義もバラバラだったりするんですけど、その原因は比喩だからってことです。そんなわけでこの記事もポエムです。

ハーディネスとレジリエンスの関係
ごく簡単に、ハーディネスとレジリエンスの説明をします。

ハーディネス(hardiness)は、語源はもちろん、堅い(hard)で、ストレッサーをはね返しちゃう強さ、っていうところです。

レジリエンス(resilience)は、もともとは可塑性っていう物理的な言葉で、元に戻る力のことです。ストレスでダメージを受けても、折れずに立ち直るっていうことですかね。

私のポエムにすぎませんが、ハーディネスは鎧や、果物の外皮みたいなもんで、レジリエンスは生身の肉体や、果肉の部分の弾力や傷がついたときの修復力のように考えると、私は、わかりやすいと思っています。

レジリエンスが注目されだしたころの論調は、「ストレスから逃げることもできないし、そんな強い人ばかりじゃないよね。キングダムの将軍とかデューク東郷みたいな人って無理キャラじゃん」みたいな話だと思います。
それで、「ストレスを受けて傷ついてもいいじゃん。立ち直ろう。」みたいな側面に注目があつまったって流れだと思います。

そのくらいのころ、私は新米ソーシャルワーカーだったはずで、「頑張らなくていい」とか「頑張れって言っちゃいけないんだよ~」みたいな言葉は、私が働いていた田舎の病院なんかでも流通しはじめていました。

頑張るっていうのが、語源は、今のような意味で使われたのは、武士の言葉で「頑と張る」っていうことなんで、ようするにキングダムの将軍で、ハーディネスってことです。それで、心の問題をあつかう支援者の前にいる人は、そもそも、そこは突破されちゃったからいるわけなので、たしかに支援者が、「頑張って」っていう機会はあまり多くはないはずです。

そうじゃない場合は、頑張るっていうのが一番いいに決まってるんですけどね。

どちらにしても
レジリエンスにしてもハーディネスにしても、そういうのって各々の特性なんじゃないのって気もします。要するに、変えれるのかってことです。定数なのか変数なのかって話はけっこう大事です。
そろそろ俺、レジリエンス高めちゃおっかなー、とかできないですよね。自己肯定感とか自己効力感とかチャレンジ精神だって、操作できないなら、そんなポエムを知っても、屁のツッパリにもならんですよ。

レジリエンスを高めるための〇〇の方法とか、よく目にしますけど、眉唾でみておいたほうがいいでしょうね。目的変数がポエムなんだから、説明変数に何を投入しても、効果が演出できちゃいますから。
ひところ、「心理学の危機」とかいって、p-hackingとか再現性が確認されない問題とかが取りざたされましたが、レジリエンスとかの研究も、かなり怪しい研究がたくさんある領域です。

ただ研究結果と実感が重なる知見では、自分が意味があると思える目標を持つとレジリエンスにしても、ハーディネスにしても、ストレスへの耐性が高まるっていうのは、かなり多くの研究でみましたけど、そうだよなと思います。

まとめ
犬でも、ほねっことかをチラつかせると、爪を切られたりとか嫌なことされても我慢しますからね。






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