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ズキズキ、からの。

「初愛」にまつわるエトセトラ②〜“後”〜

それは多分きっと、新しい愛のカタチ。

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!!!Attention!!!

「初愛」にまつわるエトセトラは、及川氏の結婚・離婚の話題に触れる項目です。この話題を忌避する方はここでお戻り下さい。

!!!!!!!!!!


”に相対する“後”である。


時は流れ、2018年11月。

こちらの日付は忘れてしまったが、同じ月末水曜日、一報から出遅れたうえに人からの連絡で知る、というご結婚の時と全く同じシチュエーションでお別れしたニュースを知ることになる。

あの時はメールでこの時はLINE…という辺りに時の流れを感じなくもないが、「へ?」からの「えええ!?」という返信をしたことだけはよく覚えている。

私の身内にも知人にも離婚した人はいるし、何ならその後も普通に仲良くしてたり一緒に暮らしてたり、という人も知っているので、本人達が納得してその選択をしたなら別になんとも…というのが当時の率直な感想だった(この時も、周りの方が色々聞いてきたり気を遣ってたりで大変だった)。

見聞きする限り、心底嫌い合ってお別れした、という感じでもないし、ワイドショー沙汰になるような別れ方をしたわけでもないし。

その後の年末のカウントダウンライブでご本人から直接お話し聞けたし、これが後に影響しないなら、別に問題はない。そう思ったことに嘘はなかった。


だが、明けて2019年。

その年のワンマンショーツアー「PURPLE DIAMOND」が始まった時に事態が急展開する。

この頃になると、私は勤務先の最大の繁忙期が3月下旬~4月上旬のため、初日は基本的に参加しないようになっていた。

自分的初日を迎えるまでにネタバレするかしないかはその時次第だが、この時は、セットリストを探し出して確認する方を選んだ。

そしてバラードを見て、血の気が引いた。


「初愛」、入ってるってマジですか…

しかも「ズキズキ」とセットって何ですか………


これが、ご結婚の時とはまた違う“変な汗”である。

いや、まあ、確かに年末のカウントダウンライブのセットリストも、そうは言いつつ影響受けてるような感じがあったけど。もっと言えば「初愛」にいわくを感じているのは私の勝手だけど。でもよりによって、そんないわくの曲を、このタイミングで持ってこなくてもよくない!?

※何の巡り合わせか、この年は新譜なし・既存曲のみで構成されるツアーでもあった。つまり新譜に影響されずにミッチーさんが思うことに寄せて選曲されているはずなのである…

どんな「初愛」が聴けるのか。このタイミングでこの曲を聴いて自分がどう思うのか。自分的初日を迎えるまで不安しかなかったし、何なら少し胃が痛かった。


しかし、実際に聴いたその瞬間、それは杞憂に終わる。

あの時とは明らかに背景が違う。それは確かだった。セットになっている(ひとつ前に配置されている)「ズキズキ」の破壊力も半端なかった。

けれど、そこを超えた「初愛」は…

この歌の主人公は痛みを知っても、それでも、新しい愛を生きていくのだ、と実感出来る“地に足のついた”「初愛」だった。

2010年の「初愛」が“愛を求めていた”とするならば、2019年の「初愛」は“愛を知って誓う”…そんな感じ。そこに新しい愛の形があるのだと、感じることが出来た。

ああ、これを聴けて良かった、と心から思った。この組み合わせであることも、きっと大事だったのだ、と腑に落ちた。

そこでひとつの物語が、完結したような気がした。

(で、安心したら、今度は映画「君は月夜に光り輝く」の世界がぐるぐるするようになって、それはそれで戸惑うことになるのであるが…)


2018年末のカウントダウンライブの時にこの一連の出来事についてお話しされた中で、私達(ベイベー&男子)が自分の歴史の生き証人だ、というようなことをおっしゃったと記憶している。

そういうことになっちゃうのかなぁ…と、この「初愛」を聴くたびに思い出してしまう。

それもまた、長年追ってきたからこそ、追うことが出来る人だったからこそ、ではあるけれど…

センシティブな話題なので取り扱いに迷い続けたこの項目。ご本人が最近少しずつ、この一連のことに触れるようになったことを機に、こうして残すことにした次第である。

願わくば、さらにこれからの年月を重ねていくことで、この思い出を上書きしてくれるような「初愛」に、また出会えますように。

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