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異色のミュージカル映画〜『舞妓はレディ』

タイトルからもわかりますやろけど「マイフェアレディ」のパロディ仕立てどす。
まったり。みやび。……京都に対するステレオタイプの描写を蹴飛ばすように、舞妓や男衆やらが軽快に歌い踊りますのや。都々逸から強引に洋舞へと展開しはる場面など理屈抜きに楽しおすな。荒唐無稽なことをいけしゃあしゃあとやってのけるのが映画の醍醐味とちがいますやろか。

オープンセット主体の映像は京都の空気感を今一つ伝えきれていないような、それに設定にも少し無理が……まぁ、そないなイケズなこと言わんかてよろしおすがな。リアルな京都とゆうよりもファンタジーの中の京都。えんたーていんめんと映画に小難しいことゆうのは野暮なことやおへんか。

これまで小津安二郎やチャップリンにオマージュを捧げ、同時に自分独自の世界をも立派に示してきた周防はん、今回もようおきばりやした。ひろいんの上白石萌音ちゃんの歌声もよろしおすえ。

*『舞妓はレディ』
監督:周防正行
出演:上白石萌音、長谷川博己
映画公開:2014年9月
DVD販売元:東宝

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