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京都大学11月祭レポートvol.4【ゲームサークル編】

京都大学のゲーマー探索

「京都大学人工知能研究会KaiRA(以下、KaiRA)」のデモを体験し、満足感と達成感に心地よい疲労感を感じながら、私は次なる目的地へと向かった。

最底辺ながらもeスポーツチームを運営している身として、「ゲームの戦術的才能」という側面にも注目すべきではないかと考えていた。
戦術を考え抜けることも「ゲーマー」に必要不可欠な才能である。
京都大学という最高峰の大学内にも、そういった原石がいるかもしれない。

FPSだのMOBAだのジャンルにこだわらず、とにかくゲームを心から楽しむゲーマーたちと交流してみよう。
そもそも「ゲーム」という概念の考え方に、新しい風が吹き始めるかもしれない。
「京都大学11月祭」へわざわざ東京から足を運んだ理由は、そんな下心もあったのだ。

京大遊戯王サークル/バスター

KaiRAの展示教室と同じ階で出展していたのが「京大遊戯王サークル/バスター」。
遊戯王は、カードゲームの中でも代名詞的な人気ゲームである。

こちらは遊戯王のゲームが体験できるという展示で、初心者でも楽しめるよう、専用のカードまで用意されていた。

正直私は、カードゲームジャンルの知識が皆無だった。
突然入り込んできた無知の中年に対して、懇切丁寧に遊戯王のルールや戦い方などを教えてくださったメンバーの方々には感謝。

遊戯王オフィシャルカードゲーム」は、マンガ「遊☆戯☆王」のカードゲームがベースとなっているゲーム。
「モンスター」「魔法」「トラップ」の3種類のカードを駆使して戦う。
1999年にリリース。
2024年2月で25年を迎える、息の長い人気カードゲームである。

遊戯王カードゲーム公式HPより

それぞれのカードには、キャラクターと攻撃力、特性などが細かく設定されており、どれだけレアで強いカードを集められるかが重要だという。
ゼロからこの遊戯王を始めるとなると、スタメンカードをすべて購入し、揃えることになる。

「1デッキ組むなら2万円はかかります。」

ポケモンにもカードゲームがあり、レアカードを手に入れるために長蛇の列を作って購入しているカードゲーマーを私も見てきたので、納得である。
eスポーツのゲームだと「課金する」感覚に似ているかもしれない。
ただ、こちらのカードゲームに関しては、きちんとお金をかけたらかけただけ「強い布陣が組める」というメリットがある。

「京大遊戯王サークル/バスター」は、2年前から活動を始めたという。
2年前と言えば、まさにコロナパンデミックの真っ只中。
当時はリモートで対戦していたそうだ。

コロナも落ち着き、対面での活動が行えるようになった今、メンバーの表情は生き生きしているように感じた。

こちらのサークルのメンバーは、大会にも出場しているとのこと。
非公式の大会に出場し、楽しみながら腕を磨いてるそうだ。

どんな大会があるのか厚かましく聞いてみたところ、公式の大会だと「YCS」や「ACS」などがあるという。
他に非公式の大会が多数開催されているとのことで、今後はカードゲームの分野も「観戦厨」としてひっそり参入してみようかと思う。

最後に、メンバーに「カードゲームの強さの条件」について聞いてみた。

「「経験量」と「知識量」、あとは「気づく力」が必要ですかね。「押し引きのタイミング」も重要です。いつ攻めて、いつ引くのか。その「盤面を読む力」が強さに関係していると思います。」

さらに、カードゲームの中でも遊戯王特有の戦い方があるという。
「最初の盤でほぼ決着がつく」ところが特徴的なのだとか。
やり取りして勝負を覆すというより、最初に最強火力でぶつかり合って勝負をつけるという、気の短い私と相性が良さそうなゲームの性質だった。

「京大遊戯王サークル/バスター」のSNS(https://twitter.com/kyoto_u_yugioh)では、日々の活動を頻繁にポストしているので、気になる方は是非チェックしていただきたい。
魅力的なメンバー揃いなので、オススメ。

京大音ゲーサークル 京音(けいおん)

音楽に合わせてパフォーマンスを繰り広げる「音ゲー」のサークルも出展していたので、お邪魔してきた。

私が訪ねたのは「京大音ゲーサークル 京音(けいおん)」。
スマホやタブレットだけでなく、さまざまなツールで「音ゲー」を楽しむサークルである。

こちらでは実際に音ゲーを楽しめるということで、人だかりができるほどの人気スポットとなっていた。

DJブースのようなセットなど、普段お目にかかれないような珍しいツールがセッティングされていた。

メンバーの方に話を伺うと、「音ゲーの面白さは、ボタン、レバー、スライド、つまみといった様々なツールで楽しめるところ」とのこと。
こうしたリアルイベントでないと体験できない仕組みづくりは、見事だと思った。

こちらのサークルは、不定期で部内戦を行うなど、自由度の高い活動内容。
スマホやタブレットなどの音ゲーも楽しむそうだが、彼らの中で最もホットなゲームは「CHUNITHM(チュウニズム)」。
ゲームセンターなどで遊べる、アーケードゲームである。

「CHUNITHM」は、音楽に合わせてパネルをタッチし、パフォーマンスを競うゲーム。
「手を振り上げる」といった動きも採点に影響するなど、「見せるゲーム」なのだ。

活動場所は「ゲームセンター」になるわけだが、メンバーの行きつけは「河原町のラウンドワン」。
https://www.round1.co.jp/shop/tenpo/kyoto-kawaramachi.html
とにかく種類が多いのが魅力で、思う存分アーケードゲームが楽しめる。

私事で大変恐縮ではあるが、実は幼少期、にわかのゲーム愛好家だったという過去がある。
ゲームセンターに足を運んでは「ストリートファイター2」で戦っていた。
春麗(チュンリー)というキャラクターだと、なぜか勝てた。
ダルシムだとまるでダメ。
このストリートファイター2は、もちろんテレビゲームとして家でも楽しめたが、私はアーケードゲームバージョンでないと燃えなかった。

この令和の時代にありながら、若者が「楽しむならアーケードゲーム」と言い切る姿に、親近感を感じずにはいられなかった。

最後に、メンバーに「音ゲーの魅力」について聞いてみた。

「音楽やリズムに乗って、演奏感を感じるのが魅力です。」

話を伺ったメンバーの一人は、ピアノも演奏するのだとか。
楽器を演奏しているような楽しさが、音ゲーにはあるのだという。

彼らの影響で音ゲーにも挑戦してみようかと思うと同時に、個人的にアーケードゲーム愛が再熱したのであった。

京大マイコンクラブ

「ゲーマー」ではないが、「ゲームコンテンツクリエーター」の卵にも会いに行ってみた。

eスポーツ界隈に身を置いて初めて知ったが、まるで消耗品かのように「流行りのゲーム」が移り行く実情に、正直驚いている。
ゲームを「創る側」「売る側」の苦労も、プレイヤーのマネージメントとは違った難しさがあると感じている。

こちらのクラブは、ゲーム作りを楽しむサークルである。

FPP(一人称視点)のシューティングゲームも展示されていた。
FPSゲームに関わりのある自分としてはチェックせねばと、最初に体験してみた。

シンプルな撃ち合いが楽しめる「Counter-Strike 2」に近いかもしれない。
Valorant」のように、エージェントやアビリティなどの知識がなくても楽しめる、シンプルな構成が良いと感じた。
これだけのゲームを、学業の傍らで作ってしまうのだから、本当に頭が上がらない。

こちらのゲームは、ゲームと連携したスマホをフリフリして得点を競うゲーム。

どれだけの回数スマホを振れたかが勝負になるという。
こちらもメンバーが作成したゲーム。
システムの理論をいとも簡単に理解できる頭脳があると、本当に世の中からの需要が高いと感じる。

こちらのサークル発の新作ゲームに期待したい。


今回は11月23日のみの訪問だったため、ゲーム関連サークルを回り切れず、少し悔しい。
学園祭だけでなく、何かのイベントがあればまた顔を出していきたいと感じた。

vol.5は「個人的趣味編」

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