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#16 発酵 ~KOMBUCHA編~

スペインでも、発酵は大ブームになっている。ヨーロッパの食卓を彩るワインやパン、ヨーグルトなどは言うまでもないが、いろんな国の発酵食品に注目が集まっている。

日本でも発酵は大ブームになっていて、わたしも発酵食品は大好き。日本でも味噌仕込みをしたり、野菜の乳酸発酵をさせてみたり、柚子胡椒をつくって手が焼けるような思いをしたり、いろいろ実験している。スペインに来てからも、好きなものを追いかけている。

ここについたのが、6月末の夏至の日。その日からずっとサマーバケーションモードでゆったりしていたけれど、秋の気配も近づいて、街が動いている感じがある。9月中旬と、10月はじめに発酵のワークショップに参加してみたので、今日はそれの振り返りを書きたいと思う。

KOMBUCHA

9月は、KOMBUCHAのワークショップに参加してきた。バルセロナに来て、コンブチャの存在感の大きさに驚いた。日本の友達に話すと、「ああ、セレブが飲んでる酵素ドリンクね」という反応が返ってきた。わたしは、ここに来るまでコンブチャを認識しておらず、昆布茶との違いもわからないほどだった。

日本では、そんなにメジャーな飲み物ではないがヨーロッパ?では大ブームのようです。スーパーのソフトドリンク売り場には、いろんなメーカーのコンブチャがたくさん売っている。

いろいろ飲み比べもしているけれど、わたしのお気に入りはLOV FERMENTSというブランド。最近リブランディングしたらしく、ラベルもおしゃれ。

ここでコンブチャのワークショップをやっていたから、参加してみた。お値段は42€とちょっと高め。でも満足度はとても高い。スペイン語で説明を聞いたから、理解が間違っている部分もあるかもしれないけど、まあ楽しかったからいいでしょう!

現在、スペインではコンブチャの法的な定義はない。そのため、KOMBUCHAという名前をつけただけで、実は発酵していないものも多く売っているそう。でも、基本的には発酵の元となるSCOBYが作った液体をコンブチャと呼ぶらしい。

SCOBYは酵母と微生物が共存しているものらしく、水、茶葉、砂糖の中にいれて常温でおいておくと膜みたいなものができて、どんどん発酵が進む。砂糖をエネルギー源に、酸をつくっていくから、酸味のあるドリンクができるらしい。

7~14日かけて、発酵させてリンゴのような酸味が出たらOK!次の発酵に使う分を残して、もう飲める。ただし自分でいろんなフレーバーづけができるのがまたおもしろいところ。フルーツやスパイスなどを自分で組み合わせて楽しめる。トロピカルフルーツ(マンゴーとか)のような糖度が高いフルーツはあまりおすすめじゃないけど、わりとなんでもいけるらしい。

ワークショップの中では、すでに発売されているフレーバーや、シェフが思いつきで試作してみたフレーバーを試飲。チャイ風味、コーヒー、クリスマスの焼きリンゴ+シナモン、ポップコーンまで!ここにクリエイティビティが発揮される~~!

とりあえず、おうちで作る第1弾は、洋ナシとレモン果汁をいれてみた。どんな仕上がりになるか、楽しみ。

ちなみに、SCOBYは乾燥させるとまるで皮のように固く、丈夫になる。なのでバイオ素材としても、最近注目されているそう。実際に触ってみたらかなり強度はありそうだった。けっこう酸味のにおいが残っていたのは気になるけど、美味しいドリンクも作れて、バイオ素材にもなれるSCOBYはなんと優秀なのでしょう。

やはり人間は整えるだけで、決して自然に介入しない、発酵はとてもおもしろいのでした。


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