ルミ

日曜物書き。日々の出来事を綴った「てのひらエッセイ」を書きます。

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マガジン

  • リュクスなnoteたち

    • 2,017本

    大人のオンナの集まるところ。

  • 日記という名の短編エッセイたち

    • 137本

    取るに足らない日常の出来事、なんて思うのは本人だけかもしれませぬ。

  • 日々思うことを記録してみる

    いずれ本にまとめたい。 日記とエッセイのはざま。

  • #同じテーマで書いてみよう

    • 38本

    #同じテーマで書いてみよう で集まった作品たちです。

  • 日曜日記

最近の記事

延々と続く小さな絶望こそつらいのかもしれない

書類の整理をしていたら、ホチキスの針で指を刺してしまった。中指の腹の皮がめくれた。 血も出ないほどの小さな傷だけど、スマホを持ったり、キーボードを叩くたびに、チク、チクと痛みが走る。 めくれた皮膚が、触れたものに引っかかると痛みが増す。わずらしくなって、浮いた皮膚をぷちっとちぎると、傷口が赤い点になって現れた。失敗だった。 それから四六時中、チクチクするようになった。かゆみと区別がつかないくらいの痛さだけど、これが存外、ストレスになった。いたっと思うたびに集中力が途切れる。

    • 十数回目のお花見

      3月末の人事異動が発表されるころになると、私は異動とは別に気になることがある。 毎年、友人とお花見をする。 時間は平日のお昼休み、場所は職場近くの公園。 以来、メンバーも場所も時間もずっと同じ。まだ30代だった十数年前に同じ職場で出合った友人、私を含めて4人。 「そろそろかな」 「そろそろだね」 「いつがいいかな」 「いつにしよう」 そんなメッセージが桜の開花のニュースとともに飛び交い始める。 4月の2週目の昼休みに、今年も4人全員が集まって、無事お花見をすることができ

      • お花見をした〜日曜日記(2024.4.7)

        日曜に友人と出かけた。 いま、桜が満開だ。 日頃はほかの木々に隠れて目立たない桜が、春になると一斉にピンク色になって存在感をあらわす。 通勤途中や散歩中に、「あ、ここにも桜があったのか」と気づくのは、宝探しをしているようで面白い。この時期の楽しみの一つ。 ランチのお店から駐車場まで歩く間に見つけたのは、不思議な木。 1本の木から色の違う花が咲いている。 遠目には桜か梅かの区別がつかないけど、いずれにせよ、一度で二度おいしいみたいな木。 調べたところ、こういう咲き方を「源平

        • 酔った勢いで決意表明#呑みながら書きました

          第19回だそうです。毎回、ありがとうマリナちゃん。 年末から年があけて2月まで、毎日こいしん、じゃない、note更新を続けていたんですが、息切れして、それと仕事が忙しくなってvc中段、気づけばずいbn、ずいぶん書くことをサボっていました。 呑み書きのおかげで、noteを再開できそうです。 さて、夫が数日家を空けており、一人暮らしを満喫しております。 家族がいないと、生活がすさみます。 遅寝遅起き、会社には遅刻寸前、寄り道してだらだsら帰宅が遅くなります。 昨日は友人と

        延々と続く小さな絶望こそつらいのかもしれない

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        記事

          春近し

          2月は、久しぶりに風邪をひいた。おかげで家のことが何も手付かずのまま。 リビングの観葉植物も、庭のウッドデッキの植物たちも、目をかけることもできずにほったらかし。 勝手口のドアを少し開けて、ウッドデッキに置かれた鉢植えにジョウロで水をやるのが精一杯だった。 気づけば、アメリカジャスミンは伸び放題で寒さで葉が茶色くマダラ模様なっている。ユーカリは葉も赤くなってパラパラと落葉してるところがある。すだちの木は萎れて葉が下を向き、元気がない。パセリは黄色く枯れていた。浄化槽の蓋の

          春近し

          咳と春

          先週から鼻と喉を行ったり来たりしてぐずぐずと患っていた風邪がやっと治ってきた。 夜、オフィスを出ると春みたいに暖かかった。湿り気を帯びた風が数十分後の雨の到来を告げている。 毎年バレンタインデーを過ぎると、日が長くなっていることに突然気づく。周りの景色が急に春めいて見え始めるのは私だけだろうか。 ごほん。 湿り気のある咳が、ビルの谷間に響いて、いっときの陽気に溶けていった。 多分、またすぐに寒くなって、そしたらまた暖かくなってを繰り返し、本当の春が来る。 その頃に

          咳と春

          かりそめ一人暮らし日記(2024.2.4-5)

          一時的一人暮らし、2日目。 旅行中の夫から特に連絡もない朝。向こうも楽しくやってるのだろう。あえてこちらからも連絡はしない。 布団のなかで好きなだけゴロゴロして、むっくり起きる午前9時。 夕べ仕込んでおいたフレンチトーストを焼く。バターを溶かしたフライパンに卵液がたっぷりしみこんだ食パンを乗せる。じゅうという音とともに、バターの香りが舞い上がる。 弱火で焦げないようにじっくりと焼く。 お皿に盛って、メープルシロップをたらり。昨日炊いたあんこも一口乗っけてみる。 いただきま

          かりそめ一人暮らし日記(2024.2.4-5)

          かりそめ一人暮らし日記(2024.2.3)

          夫が2泊3日で南国へ社員旅行に出かけた。 娘も息子も、絶賛、大学の後期試験中で帰省の予定もなく、私は一時的に一人暮らしの環境を手に入れた。 若いころに一人暮らしを経験していないので、暮らし馴れた場所で一人で過ごす時間は「ハレ」の日なのだ。 せっかくの「ハレ」の日は、記録して残しておきたい。 1 午前6時のマックでびっくり 午前5時半、夫をバスの集合場所まで送る。 まだ夜が明けぬ真っ暗な道を車で走るのは久しぶり。気温は2度。薄着でランニングをする人や歩く人がいる。 夫が

          かりそめ一人暮らし日記(2024.2.3)

          諸事情により、今月から毎日更新は、ときどき更新になります。

          諸事情により、今月から毎日更新は、ときどき更新になります。

          「令和の不適切」に向き合うドラマ

          「こんな時代にするために、俺たち頑張ってきたんじゃねーよ」 とは、先週から始まったドラマ「不適切もほどがある!」の主人公オガワ(阿部サダヲ)のセリフ。オガワは昭和61年から令和6年にタイムスリップしてきたという設定。 昭和に子ども時代を過ごし、青春時代には平成のエンタメにどっぷり浸かり、令和を生きるアラフィフの私。 画面の向こうの昭和の若者文化に手を打って喜び、懐かしみつつ、所構わずたばこを吹かし、体育教師であるオガワのセクハラ・パワハラに眉をひそめる。 ところで、本当に

          「令和の不適切」に向き合うドラマ

          幸せは気づかないらしいです

          「幸せなことに気づかないときが幸せ」 先日ネットでそんな言葉を見かけました。 靴下が片方編めました。 今回はかかととつま先に白い毛糸を使ってみました。 全部同じ毛糸で編むより落ち着いた印象になりました。 洋服でも衿や裾に下の白いシャツをのぞかせると急に垢抜けますよね。これぞ白の魔力。 晩ごはんが美味しかった。 右上の器、カニカマとゆでたキャベツに、すりおろした山芋に味噌とだし汁を少し。これがノンオイルドレッシング代わり。とてもヘルシー。 朝ごはんのピザトーストと焼きリン

          幸せは気づかないらしいです

          大河ドラマのおかげで古典読みがはかどる

          大河ドラマの「光る君へ」のおかげで、ついに私の頭の中の古典作品のキャラにやっと目鼻がついた。 ドラマの歴史物といえば、戦国時代か江戸時代がほとんど。私の好きな古代、飛鳥、奈良、平安時代はなかなか映像化されない。 源氏物語の実写化はいくつかあるけど、平安時代に生きた人々を描いたドラマでこれほどまで注目を集めたものは、この大河ドラマのほかにないんじゃないかと思う。 先日のnoteに枕草子を読み返していると書いた。清少納言の書いた枕草子には、いろんな殿上人が登場する。みんなが憧

          大河ドラマのおかげで古典読みがはかどる

          日曜日記(2024.1.28)

          日曜日。 一人暮らしをしている息子が、来週から試験期間になるらしいので、焼き豚や、缶詰、レトルト食品など手軽に食べられるものをマンションまで差し入れ。成績が低空飛行気味の息子、がんばって進級してもらいたいという母の無言のプレッシャー付き。 先日、「100日後に○○する女」というnoteを書いた。その中で「100日後に雑誌に載っている店を全部回る女」と書いたので、記念すべき1店目。 徳島阿波おどり空港に近い喫茶店「カナディアンコーヒーハウス」へ。 とても特徴的な三角のトン

          日曜日記(2024.1.28)

          編み物と将棋の共通点

          ゆうべからまた編み物を再開した。 しばらくお出かけや仕事で忙しかったことや、noteを書くことにリソースをシフトしていて、編み物をお休みしていた。 でも、年末に娘に編んだアームウォーマーの毛糸がまだたくさん残っていて、もったいないので、自分の靴下にすることにした。 一晩でここまで編めた。 ときどき、環さんとニツカちゃんと3人で、オンラインで編み物会を開催している。昨日は見学の方もあり、特に楽しい夜だった。 おしゃべりと編み物は相性がいい。 編む動作は単純作業の繰り返し

          編み物と将棋の共通点

          「ごはんができたよ」

          1日有休を取って、病院をはしご。 5年前に卵巣嚢腫を取って以来、大学病院の婦人科に定期的に通っている。今は半年に一度。検査結果に特に問題はなかった。よかった。 大学病院を出て、いつものかかりつけの病院へ。いつも飲んでいる薬をもらう。 今日は、ランチに、近所のカレー屋さんのスパイスカレーを食べると決めていた。その店は人気の店で、週末はいつも満席。勇んで行ったものの、入れなくて帰ったことも何度かある。だから、空いている平日の今日を狙っていた。 今日は豆のカレーとナン。 ネパー

          「ごはんができたよ」

          悲しかった思い出さえも、美しい

          枕草子を読んでいます。 私が読んでいるのは、著書「負け犬の遠吠え」で有名な酒井順子さんの訳のこの本。古典特有の「主語が飛ぶ」「一文が長い」「話が飛ぶ」といった難点を、酒井さんの文章力でかなり読みやすくしてくれています。 10年近く前に購入して、「春はあけぼのー」から進まずに積読されていました。 しばらく前から少し読み進めていて、しおりが挟んであったので、ちょっとずるいと思いつつ、そこからまた読み始めました。 昨日読んだのは、「職曹司の雪山づくり」というお話でした。 12

          悲しかった思い出さえも、美しい