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マリナ油森のnoteという沼にハマった理由

昨日の日曜日は、久しぶりにスケジュール帳が真っ白の日。
さて、あなたは何をします?

新しく始まった企画も、ついに走り出してくれてほっと束の間。
「今日は絶対noteを書かないぞ」
と決めて、1日を過ごすことにしたのです。

書かないなら読もう。
何気なく開いたこの方のnote。はい、どん!

note界隈では、もやは有名中の有名な、マリナ油森さん。
noteやTwitterで、note酒場や関西オフと、とても親しくさせていただいておりますが、彼女のnoteを読むようになったのは今年の8月くらいだったでしょうか。
彼女がnoteを書き始めたのは、6月5日。
読んでないnoteいっぱいあるやないか! 
ということで、読み始めてしまったんですよ。

そしたら、初期のnoteもめちゃくちゃ面白くて!
日曜の午後、リビングの南の窓辺、こたつに潜って、ずーーーっと読んで、気づけば、マジックアワー。はい、本日終了。蛍の光が流れそうです。
有意義な休日でした。

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沼でした。ふかーい沼でした。マリナ沼おそるべしです。

当然のごとく「スキ」の通知が、ガンガン、マリナちゃんのところへ行きますね。

びっくりされた(当たり前)

びっくりさせたおわびに、「マリナ沼にハマる理由」を、初期のnoteからご紹介させていただきます。


1 つかみがうまい

書き始め、短い文で、「おっ?」と思わせる言葉が使われていることが多くて、ついつい「それって何?」って聞きたくなっちゃう。
書きたいことを端的に説明していて、ほんとうまい。

例えば、

「サイバー交通安全協会」そこはかとなくダサい名前がお役所っぽいでしょ。
(「「サイバー交通安全協会」 〜not for meを周知するために」 より)

「サイバー交友安全協会」って何!? って思うじゃないですか。
絶対2行目読むよね。
(引用するのために、noteを読みに行ったら、また沼に足を取られるところやった。くわばら、くわばら)

夫はすごい。私よりも主婦の気持ちを分かっている。
(「夫が最高な話 ―趣味の時間はとれていますか」 より)

これなんかも、夫さんのどこがすごいの? 主婦の気持ちをわかってるって、本当かい? なんて思っちゃったら運の尽き。
やっぱり2行目、読むよね。

こんな感じで、つかみがうまい。
これは、彼女が関西出身で、お笑いの「つかみ」というやつが、遺伝子のすみずみまで浸透していることと関係があるのかもしれない。

余談だが、私の夫は、こういう話し方で、よく私に話をふってくるのだけれど、そんな時の彼の話の2行目は、愚痴だったり、会社の内輪ネタだったり、だいたい面白くないので、心のシャッターが閉店ガラガラになります。
つまり、つかみ以降の話の面白さも重要であって、もったいぶって話し始めても、オモロくなければあかんということです。

2 比喩がうまい

説明する時に使われる比喩が的確ですごくわかりやすいんです。
当たり前だけど、例えが秀逸だと、すごく説得力があるんです。
言いたいことが、すぐ理解できるんで、読み進めるのに苦がないんです。 
分かる、理解するって、脳が喜ぶらしいです。
つまり、マリナちゃんのnoteを読むと、快感が得られるわけです。
たまらんよね。クセになるよね。麻薬(合法です)だよね。

だけど、その比喩の選択ってめちゃんこ難しい。
みんなが知ってるのものじゃなきゃダメだし、言いたいこととピッタリ合わないと伝わらない。
世界的に有名なディズニーやハリーポッターを例に出しても、わからない人もいます。テレビゲームしかり。

彼女は、この比喩のチョイスがうまい。
誰もが理解できる的確な例えを出してくれます。

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街である。現実世界の街と違うのは、道を歩けばいたるところにパフォーマー(クリエイター)がいて多様なパフォーマンスを披露していることだ。道(カテゴリ)ごとに見られるパフォーマンスのジャンルは異なる。「マンガ」ストリートに行けば漫画を読めるし、「テクノロジー」ストリートに行けば技術的知見が手に入る。「おすすめ」広場ではnote街の各地から集められた選りすぐりのパフォーマンスを見ることができる。

このnoteは、note全体がnoteを表す比喩であふれています。その上、楽しそう。
noteの世界観を見事に表現してくれていました。

そして、私のイチオシはこのnoteの文章。
お箸のマナーって、なんで必要かを、端的に、正確に述べています。
「そうそう、そういうことなんだよ!」長年のモヤモヤが晴れました。

しかしサッカーの試合に出るとなったら?ルールにしたがってボールを扱わなければいけません。ルールを知り、ルールにしたがったプレイをしなければサッカーの試合には参加できません。

食事のマナーも同じだと思っています。和食、フレンチ、中華、etc……食事という点では共通していますが、それぞれ異なるマナーを要求されます。ボールを扱う点では共通していても、サッカー、バスケ、野球が異なるルールで行われるのと同じです。 

マナーを要求される食事の場もスポーツのようなものではないでしょうか。
(「テーブルマナーで食事という試合に挑め」 より)

うまいなぁと思います。これ、ほんと才能。脳内の引き出しの数の多さと引き出しの開けやすさ、両方必要なんですよね。
文章の面白い人って、この比喩のチョイスがうまいから、どんどん読めちゃう。

3 センテンスと段落の分量がちょうどいい

1センテンスの長さと、段落のまとまりがちょうどよくて、長くもなく短くもないんです。
私は長文を理解することが苦手なので(致命的)、センテンスが長いと脱落しがちなんですが、マリナちゃんの文章は、その塩梅がちょうどいいんです。
そして、ちょっと読み疲れたころに、段落が変わる。話題が変わる。
句読点までの1センテンスが、ちょうど水泳の息継ぎみたいなもの。泳ぎ続けるのには、息継ぎが短くても長くても苦しい。この息継ぎの間隔が、ちょうどいいんです。これまた、気持ちがいい。
段落が変わるところは、プールのターン。
息継ぎしながら、すいーっと泳いで、苦しくないけど、ちょっと泳ぎ疲れたところで、くるんとターン、ね、いいでしょう?

先ほども紹介した、このnote、前段は優しい文章で綴られていますが、後段、一転、漢字の多い、お役所のレポートみたいな文章になります。

産後すぐ、養育者(現状主に母親)は主体的に行動する権利を奪われる。正確にいうと、養育者本人の欲望を実現する権利が奪われる。食欲、睡眠欲、性欲の三大欲求から排泄欲まで。気晴らしのための欲望など、もってのほかだ。その逆に、子のためには休まず主体的に行動し続けなければならない。養育者のコンディションは不問である。

それでも、読ませちゃうのは、息継ぎとターンの絶妙なタイミングのなせる技。
いやもう、脱帽。

4 語尾が多彩

これは、文章講座で学んだことですが、語尾にいろんな母音がいっぱいあると、読むのに飽きないんだそう。同じ白いご飯でも、トッピングの味が変わると何杯でも食べらるみたいな。私も、書く時に心がけてはいるんですが、これもなかなか難しい。
わざと韻を踏むこともあるけど、意識していないと、単調で、すぐにつまらなくなっちゃう。
マリナちゃんの文はそれが多彩で、さっき述べた息継ぎポイントに、次々違う母音の語尾が出てくるよね。
一方で、畳み掛けるように、同じ語尾を繰り返したり。

ここ数日noteを連続更新しています。しかもすべて1000文字超。やんちゃな幼児2人を保育園に入れず主婦でそんなにまとまった時間が取れるの?と思った方、ごめんなさい、特にハウツー的なものは何もないです。ここ数日の我が家が平常でなかっただけ。

なんのことはない、子どもたち2人とも風邪を引いて熱を出していたんですね。熱が39℃ある以外は元気なタイプの風邪。長男の幼稚園をお休みし、次男の子育て支援センターでのイベントをキャンセルして、家でゆっくりしていました。
「家にこもる日々とnoteざんまい」より」

淡々とした日常系。
大きな出来事は、子供さんが風邪をひいているというエピソードくらい。でもテンポよく飽きずに読めるのは、色とりどりの語尾の力。
よく見てくださいよ! 出だしから「う」「え」「い」「う」「え」「い」「え」「え」「あ」、残念、「お」はありませんが、こんなに多彩。
そして、「あ」や「い」で終わると、ちょっと明るい雰囲気がありますよね。
逆に、「う」や「え」「お」だと暗めの印象。長調と単調。赤と黒。
やっぱり気持ちいい。
(私も真似して、語尾をカラフルにしてみたけど、どうだろうか)

というわけで、私はどっぷり、マリナ油森note沼にハマってしまいました。
その理由を、多少なりともお分かりいただけたでしょうか。

最後に、彼女が文章を書くときの脳内を表したnoteをご紹介して終わります。
彼女の文章のオモロさの原点はここにあるみたい。
うーん、うらやましい!

マリナちゃんいつもありがとう! これからもよろしくね!

追伸:12月7日(土)は、マリナちゃん主催の、「#呑みながら書きました」も開催されます。ぜひふるってご参加ください! たのしいよー!


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