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【クラムボン】~欠点があるからなおさら・・・ ~

思い出の中の曲について書いてみるシリーズをひとりよがりにやってます。もっといっぱい書きたい曲があるのにもう30日になってしまった。投稿期限が過ぎても、ほそぼそ続けていきたいシリーズ。

大学で希望通り教員免許が取れた私。免許は中学英語と高校英語。ちゃんと教壇に立てるようになる前にも経験を積みたかったので、学生時代から塾講師と家庭教師のバイトにも力を入れていた。

勉強が得意だから教職を目指したわけではなくて、どうしても苦手意識をもってしまうコたちにそんなに難しく考えなくてもどうにかなるよ、わたしでもどうかなったよという存在になりたかった。

たくさん受験生を担当した。教えるためには自分が納得してる以上に説明を考えたり、自分は考えたことのなかった角度からの質問にも答えられないといけない。そのために授業の倍の倍時間をかけて準備する、復習する、反省する、分析するの日々だった。

そのなかでどうも自分でもよくわからない例文が出てくる比較級。比較級は、2つのものを比べてどうだ、と言ったり、3つ以上のものを比べてどうだ、一番~だというアレ。大学受験のために覚えなきゃの表現は中学時代には想像できない多さなのだけどその中のひとつ、どうにも日本語から意味がわからない。

I like him all the better for his faults. 彼には欠点があるからなおさら好き。

え、欠点があるからなおさら好き??え、欠点だよ??

見倣い講師や新米教師の期間、何年間も納得がいかないからサラっとこの例文を扱っていた。(その間の生徒さんごめんなさい)

そして、この曲を聞いて歌詞を考えているときに、なんかスッとするものがあった。

ダメダメな恋人にあてたストレートなラブソング。

大学時代を経て、社会人になり、いくつかの恋愛を経たときだから気づけたのかもしれないけれど、人を好きな理由は相手の良いとこを好きだからだけじゃないんだと。自分との決定的な違いや、明らかな欠点であってもそれを人間らしさ、と受け止めてそれごとひっくるめて愛せるようなそういう愛の次元のことなのかな。そういう好きに到達できたらもっと大人になれるのだろうか。

それからこの例文を扱うときは、いったん立ち止まって生徒たちに考えてもらうことにしてる。英語の時間はいったん脱線。大抵の生徒は、意味がわからない、という。うんうん、16歳の恋愛はそれでいいの、でもいつかこの文ってもしかしてこういう意味?っていうときが来るかもしれないから。だから、日本語なのに意味わからない、って思ったその記憶をいつかどこかで思い出してほしい。

♪ クラムボンでわたしが好きな曲 ♪

便箋歌、シカゴ、はなればなれ、パンと蜜をめしあがれ、Rough & Laugh





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