すごく気になる女が二人 ー 東京国立博物館 特別展「やまと絵」
現在、東京国立博物館で開催中の、特別展「やまと絵」。
いろいろ、ほんとうにもう、見どころ満載ですが、その実物を一度見て、忘れられない女が二人いました。
ひとりは、この子。
(展示作品 No.189)
『福富草紙』に出てくる夢占師のところにいる女の子。
屏風に隠れながら、放屁の術をしまくる秀武をそっと見ているのですが、彼女の頭の中がリアルに想像できると言うか、今でもこんな子いるなぁと。
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そして、もう一人はこちら。
(展示作品 No.185)
『土蜘蛛草紙』のあばら家に棲まう女。
目が大きくて、ふっくらした唇。
でも、なんだか人でないような。
この違和感はなんだろう。
「立ち上がる女」というのも、珍しいのですが、
焦点のあっていない目が怖い。
じっと見ているうちにクラクラしてきます。
妖怪もあの世も近くにあって、
中世は異界が活き活きしてる。
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そして
子どもには、
異界が透けて見える。
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