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文学探訪・古典100選

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最初の23回は、テーマを決めて、毎回2人の作者の小説を比較する形で紹介しています。 その後、「古典100選」シリーズとして、江戸時代以前の文学も紹介しています。気になる作者や作品… もっと読む
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記事一覧

古典100選(32)鳴門中将物語

もし現代において、自分の上司が、「昇進を約束する代わりに妻をよこせ」と言ってきたならば、…

ランナウェイ
2週間前
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古典100選(31)養生訓

徳川家光の時代に生まれ、84才まで長生きして、徳川吉宗が将軍に就任する2年前に亡くなった…

ランナウェイ
2週間前
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古典100選(30)玉勝間

今日は、江戸時代の国学者である本居宣長(もとおりのりなが)の『玉勝間』(たまがつま)を紹…

ランナウェイ
3週間前
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古典100選(29)古今著聞集

生活が苦しい上に、自分の親を養うとなると、いつの時代も「老後は安泰」とは決して言えないだ…

ランナウェイ
3週間前
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古典100選(28)建礼門院右京大夫集

今日は、昨日の記事つながりで、藤原定家の父親だった藤原俊成のことが書かれている『建礼門院…

ランナウェイ
1か月前
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古典100選(27)栄花物語

藤原氏の栄華を象徴する『栄花物語』は、本シリーズの第1回で紹介した『大鏡』とともに、重要…

ランナウェイ
1か月前
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古典100選(26)沙石集

今日は、鎌倉時代の1283年に成立した『沙石集』を取り上げよう。 仏教説話集であり、この説話集の「沙石」(しゃせき)の言葉は、「沙(砂)から金を、石から玉を引き出す」という「世俗的な事柄から仏教の要諦を導き出す」ことの意味から付けられた。 全10巻から成るが、僧侶の無住(むじゅう)が編纂した。 では、「勘解由小路の地蔵」というお話の原文の一部を読んでみよう。 近きころ、勘解由小路(かでのこうじ)に、利生(りしょう)あらたなる地蔵おはします。 京中の男女、市を成す。

古典100選(25)曽根崎心中

今日は、知る人ぞ知る近松門左衛門の人形浄瑠璃の作品である『曽根崎心中』を紹介しよう。 徳…

ランナウェイ
1か月前
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古典100選(24)筆のすさび

今日は、あまり知られていない江戸時代の儒学者である菅茶山(かん・ちゃざん)の作品を紹介し…

ランナウェイ
1か月前
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古典100選(23)更科紀行

本シリーズの第12回で取り上げた『大和物語』にある、信州の姨捨が舞台となったお話を紹介し…

ランナウェイ
1か月前
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古典100選(22)井関隆子日記

江戸時代の日記文学で、歴史的史料として価値があるとされているものに、『井関隆子(いせき・…

ランナウェイ
1か月前
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古典100選(21)十訓抄

鎌倉時代(1252年)に成立したとされている『十訓抄』(じっきんしょう)は、言葉どおり「…

ランナウェイ
1か月前
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古典100選(20)世間胸算用

今の時代でも一部の人たちに当てはまることだと思うが、年の瀬の買い物のし過ぎで、新年早々、…

ランナウェイ
1か月前
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古典100選(19)和泉式部日記

今日は、先週の『紫式部日記』の中で触れられていた和泉式部の『和泉式部日記』を紹介しよう。 ただ、この『和泉式部日記』は、和泉式部本人の手によるものかは疑わしいとされている。 だが、恋多き女性といわれていた和泉式部らしい一節が、7月の日記に見受けられる。 そう、七夕である。 では、7月の日記の原文を読んでみよう。現代でいう濁点は、当時は付いていなかったので、例えば「たなはたひこほしなと」という箇所も、「七夕彦星など」と読んでもらえれば分かるだろう。 さいふほとに七月に