政令指定都市めぐり【第11回】

東海道新幹線を利用した経験が何度もある方ならお分かりかと思うが、名古屋から新横浜までは、一番速い「のぞみ」でさえ、1時間20分かかる。

東京駅と新大阪駅の間で、「のぞみ」の停車駅の区間距離が最も長いのは、ここである。

私も経験があるが、とにかくここの区間は、よほど仕事か何かに追われていない限り、眠気に襲われる確率が高い。

そんな退屈な80分の時間を過ごして降り立った新横浜駅のペデストリアンデッキからは、名古屋よりもお洒落なイメージが強い街が目の前に広がり、一気に目が醒める。

新横浜駅は、横浜市港北区に位置する。在来線の横浜駅は、新横浜駅から横浜市営地下鉄「ブルーライン」で約10分である。

横浜駅は西区に属するが、横浜市役所は中区に属する。そのほか、鶴見区・神奈川区・南区・保土ヶ谷区・磯子区・金沢区・戸塚区・港南区・旭区・緑区・瀬谷区・栄区・泉区・青葉区・都筑区があり、行政区は全部で18ある。

これは、名古屋市の16区より2つ多い。

港北区にある新横浜駅は山の手の方にあり、そこから西区→中区と移動すると、海が開けてくる。

有名な固有名詞が、中区にはずらっと並ぶ。馬車道・みなとみらい・赤レンガ倉庫・山下公園・中華街・ワールドポーターズなど見どころがいっぱいである。

特に、2年前の4月に開業した都市型ロープウェイは、「YOKOHAMA AIR CABIN(ヨコハマエアキャビン)」と命名されているが、それに乗ると、みなとみらいの夜景にうっとりすること間違いなしである。

ロープウェイは、JR京浜東北線の桜木町駅前から、みなとみらいのワールドポーターズまでの約600メートルを結ぶのだが、車でドライブしてても、ロープウェイが間近に迫るくらい、地上からの高さは低めである。

そのほかにも、金沢区には、鎌倉時代に北条実時がつくった日本最古の図書館である「金沢文庫」があり、江戸時代の浮世絵師である歌川広重の作品である「金沢八景」のモデルとなった場所もある。

金沢シーサイドラインや横浜市営地下鉄「グリーンライン」、横浜から品川あるいは東京方面へ向かうJR京浜東北線をはじめ横須賀線、上野東京ライン、東海道線。

そして、渋谷へは東急東横線、新宿以北へは湘南新宿ラインなど、鉄道網が東京並みに張り巡らされている。

金沢区から東京の品川区までは、京浜急行電鉄(=京急)でも一気に移動できる。

新横浜駅からは、横浜線1本で東京の八王子市にも乗換なしで移動できるし、とにかく多方面へのアクセスが充実しているのが素晴らしい。

今でも歌われる、いしだあゆみの「ブルー・ライト・ヨコハマ」、五木ひろしの「よこはま・たそがれ」などの名曲も思わず口ずさみたくなるほど、お洒落な街である。






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