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愛と憎しみのアレゴリー

皆さん、こんにちは。ルーンの裏側へようこそ。今日は、エキブロで予告していたとおり、小池知事とおじま都議の関係性について、ルネッサンス時代の巨匠、ブロンツィーノを用いながら占った結果を公表いたします。

あくまでも、一つのエンターティメントとしてお楽しみください。

【まずはおさらい〜ヴロンツィーノ「愛の寓意」について】

最初に、ヴロンツィーノの「愛の寓意」に隠された意味についておさらいしていきます。

ダ・ヴィンチとミケランジェロのマニエリスムを引き継ぎ、ふんだんな染料をつかったと言われるヴロンツィーノの「愛の寓意」には、どんな秘密があるのでしょうか?

愛の寓意 ヴロンツィーノ

☆〜愛の寓意は愛と栄光の裏表を描いている〜


1.ヴィーナスとキューピッドの関係性について


ギリシャ神話をテーマとした西洋絵画では、主要な神々に対して、その神ごとに象徴したものが描かれます。ヴィーナスの場合、パリスの審判で受け取った金のリンゴ、そして子供のキューピッドです。
ヴロンツィーノの絵では、唇を合わせた中々意味深な構図で描かれていますが、一般的に、絵画のテーマは「愛の中にある官能は、人間性を逸脱させることもある」という意味があるとか。

キューピッドが膝を立てているクッションは、怠惰と好色、その後ろには鳩が2羽番になっていることから、キューピッドの象徴でもあり、ヴィーナスの象徴でもあることから、愛欲を超えたものは、無垢や平和、愛を表すとされています。まさに、愛の表と裏を表しているといえます。

2.欺瞞を表す少女と愚かさを意味する少年


ヴィーナスの後ろには、バラの花弁をまこうとしている少年と身体がねじれて描かれている少女が描かれています。バラの花弁を今にもまこうとしている少年の左足には、鈴のアンクレットが巻かれ、右足にはよく見えないけれど、バラの茎の棘の部分が刺さって血が流れている状態。貴族の社会では、歯を見せて笑うことは、下品でお馬鹿さんのやることだから、この少年は、「愚かさ」の象徴。

その後ろに配されている少女は、顔は人間、胴体は爬虫類の爬虫類。尾には毒針がついているスフィンクスなのだとか。何よりも不気味なのが身体も去ることながら、手の配置がおかしいこと。絵のような手のポーズは、まずありえない。親指の位置は小指になるはず。だから、少女は、嘘や欺瞞の象徴を表すと言われています。
理性や正義を表す右手には、毒を持ち、弱さや不正を表す左手には、蜂の巣=蜂蜜を持っていることから「善や正義には毒があり、悪や不正には甘い蜜がある」という意味を表しているそうです。

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