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「花咲舞が黙ってない(第2話)」銀行の不公平で古臭い体質は変えられないのかという永遠の疑問とドラマの古臭さ

ここまで見てきて、どうも原作が一昔前の状況のもののように感じる。今回は定年間近の三宅弘城が、社内にある同業他社の出店情報を流して、その会社の業績を脅かしてしまったと言う話だが、こう言う話が今ないとは言わないが、このネット社会の中、そんなことで、情報を流した銀行マンが天下りのようなことになるとも思えない。そう、はっきり言って、銀行マンなど、彼の持っている人脈やネットワーク以外使い物にならないのだから、三宅がもしここにあるようにコーヒーチェーンに入社したら、また不満がいじるだろう。ある意味、そう言うところを描く方が今は面白いようにも思える。

あと、銀行は今、多くの人員削減をやり続けてるのが実際のところだ。そこには、AIで業務できるところはAIに任せると言う流れ。それが本格化してきているので、紙の書類も少なくなってきているだろうし、それをスパイするなら、やはりハッカーだろう。そう言う点も含め、ここに出てくる銀行マンに危機感が感じられないし、今はこんな不正できないのでは?と思うところが多い。

昔で考えれば「伊藤素子事件」みたいな銀行窓口にいるような人間が横領したようなことがあったが、今は全てがシステム的に管理され、そんな下っ端が横領できないような仕組みになっている。そして、銀行窓口というものがこのほか少なくなっているのはみなさんご存知ですよね。

そう考えると、池井戸潤の小説というのは、この数年で古い銀行社会を描いたものになっていくのだろうと思うのです。今、この不正を働いてる銀行マンを探し出す話に違和感を感じるのは、それも時代なのでしょうね。そう、私は銀行の未来が見えるドラマが見たい!

そして、コーヒー店の出店場所の取り合いみたいな話も古い。もはや、コーヒーチェーンは飽和していて、出店をする可能性を追求する時代ではないし、コンビニのコーヒーの需要増加もあって、ここに出てくるような話ではなくなっている気がする。まあ、トーストやスイーツが美味しい珈琲店は魅力的ではあるのでしょうが・・。

とにかくも、原作があるにしても、今に合うようにその話をアップデートしないと見るものは何か古いドラマを見せられてる感じになるのだ、この間まで放送していた「舟を編む」は10年前の原作にも関わらず、今に合わせたなかなかうまい改編をしていて、とても良いドラマになっていた。まあ、日本テレビが原作改変に怯えるのはわかるが、古いものを新しく改変するのは当たり前であり、これは「セクシー田中さん」の状況とは違う。

そんな中で、今田美桜と山本耕史のコンビはなかなか良いし、今田の演技もアクセルかかってるのだが、やはりドラマの内容がもう一つだと爽快感になっていかない。この後のストーリー、是非、今風の話を取り入れていって欲しいと思うのだが、無理かな?


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