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「Destiny」初回の展開からどういう司法ドラマになるのかが見えてこない

石原さとみ、3年前の「恋はDeep」以来の連ドラである。結婚して子供を産んで、今37歳。この年齢を知って少し驚いたが、時は動いてるということだ。とはいえ、最初に検事として出てきた石原は美しいというより、若く可愛い。そして、回想というか、まだウブな大学生の役を演じる彼女に違和感がないのは、ある意味特異な女優さんである。それなりに楽しみだが、初回を見る限り、「何だ?」というかドラマをどう持っていきたいのかわからない点が多く。1時間見た限りは、このドラマ石原にボーッとするためのドラマにも見えた。それはそれで良いが。

で、大学の同級生5人組という面子がなかなかすごい。石原37歳に続き、  亀梨和也38歳、田中みな実37歳、宮澤エマ35歳、矢本悠馬33歳というこの面子でキャンパスライフを描くといういう無謀な初回。みんな何年浪人して、何年留学してるのかと思う感じね。そういう違和感と共に、そんな年齢の彼らの芝居自体も、もう一つ重さに欠ける気がしたのは私だけだろうか?別にみんな、田中みな実のレベルに合わせることはないと思うのに、初回はそんな気がしたと思ったら、田中が死んでしまった。この事件の真相を明確にするドラマなのですかね。

初回でわかることは、田中が好きだった亀梨が、石原が仲間になったことで石原になびき、亀梨ももう一つ田中のことも忘られずみたいな感じで最後の顛末になるわけだが、まず、亀梨の男としての魅力みたいなものが全く描けていないのはなんだろう。石原にしても、彼にカンニングの幇助をさせられ、そのまま彼を好きになっていくという流れがよくわからない。まあ、そういう青春の恋物語を彼らで描くこと自体が無理なのだが、強引なドラマですよね。

脚本はベテランの吉田紀子。最近も「その女、ジルバ」「リエゾン」など、堅実な脚本を書いている方なのでそれほど心配はしていないが、これは演出的に辛い感じがしますな。で、亀梨と石原がベッドを共にする関係になっていくのだが、大学生だからとはいえ、彼らが演じるのだから、もう少し色っぽくてもいいのではないかなどと思ってしまうところもある。結果的には色々と変なところが多い。死んでしまった田中みな実にしても、彼女がどんな女なのだったかもよくわからなかったし、この辺はこれから回想シーンで上手くまとめていくのでしょうか?

多分だが、石原が検事として、今と過去の両方に関わる感じになってくるのだろうが、初動としては、ちょっとわかりにくかったし、もう少し、石原以外の出演者を怪しく描く感じも必要だったと思う。とはいえ、ドラマの勢いがつくのはこれからだろう、脚本家のお手並み拝見というところである。


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