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「妖怪シェアハウス」夏の風物詩が消えて、妖怪くらいしか涼しい話はないかもね!

そう、花火も祭りもない夏である。とはいえ、お盆はあるのだろう。ということで、新しく始まった妖怪ドラマ。どうせ漫画なのか?と思ったら、西荻弓絵のオリジナル脚本(一部、他の人も参加しているらしい)。それなりに期待して見ました。

まあ、おどろおどろしいものなのかと思ったが、なかなか色彩豊かな妖怪絵巻。古い妖怪話を現代につなげるというコンセプトのようで、結構面白かった。

主演は、最近、こういうドタバタキャラの役が増えている小芝風花。いわゆる女優のなかで、こういう路線をやる人がいなかったということもあるのだろうが、なかなかぴったりの配役である。

そして、彼女が勤めることになる編集プロダクションの作っている雑誌が「ムー」ならぬ「マー」であるのは、もう、西荻さん、どうくっけてくるんだ?となかなか次回以降にも期待がかけられる展開。

一回めは、二股かけられ、仕事も家も金も失った小芝が、たまたま、お岩(松本まりか)に拾われ、男に慰謝料を払わすまで。今の若い人がどこまで幽霊話を知っているかは知らないが、最も有名な「四谷怪談」から持ってくるのは、わかりやすい。そして、この話、今でもそこら中に転がっていそうな話だということだ。100年200年経ったところで、男の欲望に捨てられる女はいる。そんなことも考えさせる展開で、まずは初回は及第点。松本まりかの小岩さん、キュートでした。

そして、シェアハウスに住んでいる妖怪たちは、座敷童子、ぬらりひょん、酒呑童子と、有名どころばかり。その辺で、これから現代の問題と絡めて何が起こるか、夏に見せるドラマとしては面白いですな。

で、製作協力が角川大映スタジオになっているのですけれど、このドラマは「妖怪大戦争」の系列にあるということでしょうか?流石に妖怪メイクはしっかりしているし、映画化みたいなことも考えているかもしれませんな。

まあ、考えれば、世の中は妖怪だらけで、今コロナウィルスが世の中をぐちゃぐちゃにしているのは、妖怪の復讐みたいなものなのかもしれないですよね。つまり、この世の不条理がもう耐えきれずに世の中を壊しに来ているわけですよ。「SPEC」なども書いた西荻脚本ということもあり、そういう一面も持った作品になるのではないでしょうか?つまり、ただの妖怪ドラマではないのだろうなと思うわけで楽しみなところ。

そして、小芝風花は、どこまで壊れられるのか?初回は前作の「美食探偵」以上に弾けていた感がありました。考えたら、この人、デビューが「魔女の宅急便」の魔女役だものね、妖怪と一緒に住んでも全然大丈夫だという感じですね。

とにかく、夏を感じにくい今年の、大切な夏ドラマということなのかもしれません!

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