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「CODE~願いの代償~(第9話)」CODEは永遠に動き続ける殺人兵器なのか?

「CODE」が「プロフェット」という公的な個人管理アプリを売るために作られたものだということがわかる。自分の利益のためなら、誰が死んでも構わないというのが玉山鉄二なのであろう。そして、自分を邪魔するものは全て殺していくという流れ。だから、神奈川県知事は殺されそうになった。しかし、坂口のいうことに警察が取り合わないというのは、本当に腐った国家に描いている感じ。そして、訴えた上司は女。「VIAVNT」でも檀れいが裏切る場面があったが、ドラマ的には女の方が利己的に動くように描きたい作家さんが多いのだろうか?ちょっと、最近のこの傾向が気になる。

「CODE」は社会を混乱させるための道具という感じだが、そこにかなりの金が注ぎ込まれてるのは確か。そして、多くの犯罪がそれで行われているわけだが、所詮、このアプリは「人の願いを叶える」という目的で作られたものになっているわけで、殺人の指示を玉山がやっているわけではないという理屈の中で、彼は罪にはならないと言っているようだが、なかなかこういう屁理屈な人間は手強い。そして、プログラマーという人格はこういう姿になりやすい気もする。

そう、「CODE」で行われてることは、ゲーム内では今も日常的に行われているわけだ。殺しても、また生き返るような設定は教育によくないとか言ってた人もいるが、そんなところを通り越して、ゲームの中とリアルが混同される時代になっているのだ。映像作品も、平気でCGで世の中にはないものが作られるわけだし、フェイクが何かを見破るのも面倒な時代。

そんな中で、個人情報を集め一括で処理できればいろんなことができますよねというのが、ここに出てくる「プロフェット」というソフトだ。それは、ここでは量子コンピューターで処理されるという。もはや、個人を国がゲームの駒のように、好きなように扱えるという世界と言っていいだろう。ある意味、「マイナンバーカード」が危険とするのは、こうなる恐れがあるからなのだ。

そして、それを捌くのが人間でなくAIだったら、もう人間が機械に従う時代が来るという結果になる。ある意味、その危険性を訴えるドラマと考えたらかなり秀逸な流れにも見える。世界中でこういうAIを使った世界征服が研究されているのではないかと思うと本当にキミが悪い。

で、ウクライナでもドローンや機械が多く戦場に送られているが、これらは、その無人で世界征服する上での実験のための戦争だと考えたらどうだろう。この辺りは、科学者の欲望がどこで寸止めできるか?というところにもかかってくるわけだが、なかなかライン引きが難しいところだろう。

そして、ドラマの中では、その「CODE」を追う、坂口、染谷、松下、堀田、全てが殺されようと追い詰められていく。それを指示する玉山は、まるで神のように振る舞う。こんな明日が現実に来る日も近いのではないか?と思えることが、恐ろしいわけで、ドラマといえども、ここも最後は納得いく着地点を示してほしいと思います。


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