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「シッコウ!!〜犬と私と執行官〜(第9話)」 子供の執行が難しい話と、執行官になるのが難しい話

最終回。先週、伊藤沙莉が「執行官になりたい」という言葉を発したところから。そして、それなりの仕事を10年行い、その後に難関の試験を受けてなれる、狭き道だという事が説明される。そんなことより、私的にはこの仕事自体を知らなかった。そういう意味では、このドラマに感謝だし、もっとこのような未知の世界のお仕事ドラマを見たいと思ったりする。ぜひ、お願いします。

そんな中、伊藤は諦めることもなく、それを見守る織田裕二は嬉しい気持ちと不安な気持ちが交錯する感じ。そして、そこに届いた案件は、子供の引き渡しの執行。裁判で親権を争うことは今では珍しくないだろう。その上で子供の取り合いが起こるようなことも確かに考えられる。そんな案件なのだが、人間は、動産でも不動産でもない。それを執行することがいかに難しいかは、素人でもわかる。ここでも、それが執行の中で最も難しいと説明される。

そして、やってきた債権者の佐津川愛美は、織田裕二の雰囲気が旦那に似ていて担当を変えてくれないかという。たまたまその時、猫屋敷の話で執行官室にいた、伊藤とファーストサマーウイカが一緒に聞いてくれないかと頼まれる。ついに、サマーウイカまで巻き込んでる最終回であった。確かにこういう問題では、女性の執行官の必要性があるのはよくわかる。そう、この最終回は、伊藤が執行官になる理由的なものを見せる回なのだ。

とはいえ、この執行、子供の親に対する気持ちもあると思う。決してDVとかがあって子供を管理しなければいけない事案ではない。仕事のあり方で男女の立場がお互いうまくこなせないというか、納得できなくなった故の離縁であり、そこに子供が巻き込まれる不甲斐なさだけが見える案件だ。ある意味、保護者がいる子供だからこういう執行もありだとは思うが、保護者が二人とも決して悪い人物でないだけに、私的には執行官が入ることに対し違和感を思った。ただ、今の日本の法律の中ではこれもありなのだろう。

そして、伊藤沙莉が執行官になるまでの5年間が最後の数分で語られる。まずは、中島健人が司法試験に通って、あいた事務員を伊藤が引き継ぐという流れ、そして、試験を受けて合格したらしく、最後は執行官としての晴れ姿で終わり。なかなか心地よいラストでした。実際、今も女性の執行官っていないのですかね?その辺も教えて欲しかったかな?

なかなか面白いドラマでありましたが、伊藤沙莉と共演した、おじさん俳優としての織田裕二がなかなか新鮮でしたね。そして、こういう演技もできるのだと感心もしました。心優しいおじさん似合ってました。ここから、織田がどんな老齢な役をこなしていくかは少し楽しみですよね。もっと、悪い役も演じさせてみたいが、どうでしょうか?



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