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「消せない「私」~復讐の連鎖~(第12話)」善悪の問題よりも。自分の気持ちをどう決着つけるかなのでしょうね

話は、過去の親が殺された火事に行きつき、その犯人がYouTuberの柄本時生だとわかり、その部屋に入り首を絞めようかと思った志田彩良。その日は、その部屋を去ったが、その姿は監視カメラに捉えられていた。ということで、自分の勝ちとばかりに配信を始める柄本。志田を犯人だと喚き散らかした時にやってきたのは志田本人。しかし、こんな配信を本当にやる輩が出現するのも時間の問題でしょうな。こういうドラマも、正直言って反吐が出るが、とりあえず、どうまとめるかは見届けないとと思っていたら、志田が柄本をスタンガンで倒し、生中継で復讐という話になる。

このドラマ、深夜枠でもあり、最初からかなりえげつない話になっており、復讐される方もする方も、どちらにもシンクロしかねるが、話としたらシンプルであり、復讐相手が、最後には見事に狂うように死んでいく様は、それを自分の小さな復讐心に重ね合わせる者も多いのかとは思う。

そして、このクライマックスで、もう一人の復讐者が現れ、それはチンピラ外道。そして、前の3人への復讐が志田によって行われたことを勘づく昔の友人の片山友希という図式が重なってくる。そういうドラマは昔から少なからずあるし、これからもなくならないだろう・・。

今回の見せ場は、志田と片山の話だろう。片山は志田が自分を盗聴していたことをわかっていた。そして、志田との話の中で、片山は志田がしたことは黙っていてもいいと言ったりする。刑事にこういうことを言わせるドラマはなかなか面白くもある。だが、そういう同情的なことには興味のない志田は最後の復讐に向かうというのは格好いい。そして、ここでの志田と片山の対峙する演技はなかなかクールで良かった。この二人の女優さん、これから伸びると確信できるようなシーンであった。

そんな中で、片山と柄本は、志田の死んだ親が本当の親ではなく、彼女を産んだ母親は殺人犯だったということを知る。そのあたりの詳細は、次回の最終回で語られる部分なのだろうが、ある意味、これを知った志田は自分がそういう血の中にあることで、自分の復讐を正当化できるわけで、そういう意味ではここにきて都合のいい話という感じ。

そんな志田を止めることもできない本郷奏多は、自分がその復讐に加担したことを悔いてもいるようだが、志田が復讐を果たした後でどこかに一緒に逃げるような感じなのか?本郷は金はあるわけで、そういう意味では志田をどこにでも逃がせるのだが、・・。

そう、ドラマ的にはいろんな展開が作れるクライマックスであり、そういう意味ではここにきて面白い展開ではあるのだ。とにかく、ラスト、クールに終わってほしい。

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