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「ばらかもん(第7話)」書道の親子対決の中で、「書の心」がわかる感じが素敵。

このドラマも回を重ねること7回。宮崎莉里沙演じる、なるがランドセルと背負って学校に行くシーンが初めて出てきた。この前は高校が始まったという話があったが、詳しい説明がないが、もう季節は秋に向かっているのだ。だいたい、なるが学校に行ってるというのを今回初めて認識した。そのくらい、島の生活は自由だし、時間の感覚もゆったりしてることがわかる。

神社の前で、なるが将来の夢を「薬草研究者」だと言いながら、草花を石で潰すシーンがある。それは、先週亡くなった、鷲尾真知子から受け継がれた遊びのようで、それを聞いて、杉野はこの島の歴史の中でこの神社の周りで繰り返し行われる遊びを想像しながら、大きな宇宙的なものを感じたりする。「書」というのは、「俳句」や「短歌」と同じように、そこに宇宙を作ることなのだと私もこのドラマの中から感じ取れることができた。今後、そういうものの見方も変わりそうだ・・。

今回は、父、遠藤憲一と、母、長野里美が、杉野に見合いの話を持ってくるついでに島にやってくる。見合いの話は、お相手の写真さえ見せないわけで、まあ、どうでも良いことなのだろう。だが、なるがそれを聞いて、いつもの仲間たちと杉野の引き留め作戦に走る件はなかなか面白かった。しかし、島の口コミインターネットは早い。これは、人が少ないせいもあるが、人と人との心が近いからでもあるだろう。我々は、便利なネット社会を享受したのと引き換えに、近い人同士の心のやり取りを忘れてることをこういう田舎の話で思い出す。そう、未来に最も必要なことは「近所付き合い」であり、それが、逆に未来的なものに感じるようになるのはそんなに遠くないのではないか・・。

島の中で、杉野が面倒臭い人という、長野が意外に普通だったのはイマイチ面白くなかったが、まあ、なるのプレゼントの「蝉の抜け殻ネックレス」はなかなかインパクトはあったのだろうな・・。そういえば、今年はあまり蝉の鳴き声も聞かなかったように感じるし、抜け殻を見つけることもなかった私である・・。

そして、今日のメインは遠藤と杉野の「書道親子対決」。これはなかなか意外性があって面白かった。子供達からもらったお題に答えて二人で書くわけだが、そのお題からどんな世界を紡ぐことができるかという対決だったようだ。遠藤の書く、古代文字や、水面の下にある書であるとか、なかなか、こちらの予想を超えてくるような世界は素敵だと思った。そういう意味で、杉野は遠藤に完敗だったわけだが、最後に練習した書を集めて、それで「心」という文字を書く。そう、「書は心」だ。こういうの見ると、書道をやってみようと思ったりする人も結構、出てくるかもね・・。

しかし、遠藤憲一、見た目よりも優しいお父さんだし、彼の子供が杉野だというのはよくわかる感じがした。さあ、ここから、あと3回でしょうか?杉野の書がさらに覚醒するのが楽しみになりましたね!

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