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「時をかけるな、恋人たち」恋愛禁止のタイムパトロールもの。吉岡里帆のコメディアンヌぶりに期待!

ヨーロッパ企画の上田誠脚本ということで、タイムスリップというか、タイムトラベラーものである。いつも、複雑怪奇な設定を考えてくる彼ではあるが、今回の初動を見る限り、意外にシンプルな設定。未来から違法に時間を飛び越えてくるものたちを取り締まるタイムパトロールの話。そして、時間を飛び越えた恋愛は禁止という設定。時間を超えて恋に落ちて、子供ができたら、歴史が狂うという根拠なのだろう。

設定としては、現代で彼を受付嬢に取られた吉岡里帆が哀しみにくれて公園のベンチに座っていると、タイムパトロールの世田谷支部という異次元に落ちてしまう(この表現が適切だと思う)。そして、そこにいた永山瑛太に、タイムパトロールの仕事を手伝ってくれと言われる。一回は夢の中の世界と思いきや、休みの日にもう一度そこに落ちて、現実とわかり、そのまま任務に同行させられてしまうという話。

今回は23世紀から音楽が聴きたくてやってきた男(泉澤祐希)のお話。そして、泉澤は、電動キックボードのようなタイムマシンに乗ってやってきて、路上ミュージシャンの吉澤嘉代子に惚れてしまい、彼女のマネージャーのような事をやっていた。その現場でビラをもらった吉岡が彼の顔を覚えていて、捕まえることができるが、泉澤は、吉澤のライブが終わるまで未来に戻すのは待ってくれという。それを永山が許し、吉岡もタイムパトロールを手伝うから待ってやってくれと懇願する。そして、刹那いベタな別れのシーンがあって、当事者2人の記憶は消され、物語は終わる。

この話を見て、シティポップが海外で流行ってるのを使って、21世紀から、20世紀に松原みきに会いに行くみたいな話はできないか?と思ったりした。そういう、ドラマを使った音楽プロモートはもっと活発に行うべきだと思うのだが・・。

30分枠のドラマなので、アニメ的な小気味よさがある。そして、何よりも吉岡里帆がキュートで良い。彼女はこういうコメディ的な素材で動かす方がよりキュートになる。他の女優にはない男殺し光線を出してる感じが好きである。それでいて、イラついて歩く演技の後ろ姿が良い。これは映画「ハケンアニメ!」でも多く出てくる画だったが、すごくそれが可愛いのだ。このドラマ、彼女の演技を見るだけでも楽しいドラマにはなりそうである。

そして、永山は時間上の恋愛禁止事項を破って、吉岡に会いにきたというのがこのドラマの話の軸らしい。上田氏でなくても、最近タイムリープものが増えてきてる気がするが、時間移動脚本の大家の上田氏がここで、どんな技を出してくるかはすごく楽しみだ。

そして、なぜに未来人は、ここにあるような服を着ているのか?手塚治虫もこういうのよく書いていたし、「スタートレック」などもこういう服着てますよね。まあ、視聴側としては、違和感なく馴染めますよね。本当に未来から来る人は、こういう服着てきて欲しい気はします。そういえば、上田氏「サマータイムマシンブルース」では、未来人が普通の格好して出てくることで面白がらせていましたけどね。

とにかくも、舞台設定の面白さと、吉岡里帆のキュートさで楽しみなドラマではあります。

「ゆずこしょうキャラメル」気になりますよね・・。

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