見出し画像

「消せない「私」~復讐の連鎖~」エグ味の強い復讐劇だが、展開次第で面白そうではある

原作は黒田しのぶのコミック。設定のエグさみたいなものは漫画原作だからこそ感じられるものだろう。主演は志田彩良。「ドラゴン桜」で良い役をもらったが、もう一つこの一年の伸び悩みを感じる。美人だが、ちょっと地味な顔なのでしょうね。もう少し派手さが欲しい。その彼女が高校時代に雑誌にモデルとして載ったことで、カースト上位の同級生に疎んじられ、彼女の命令で同級生にレイプされる話。そこからの復讐劇がメインストーリーのようだが、初回は、ただただ可哀想に堕とされていく志田という展開。まあ、最初にこういう画を見せることでドラマは勢いをつけるわけだが、こういう話で教師や学校側が全く出てこないのは、話をシンプルにする上では分かりやすい。復讐の標的はこのレイプに加担した同級生3人ということだろう。

しかし、その後にネットでそのレイプ動画がばら撒かれる中で、主犯。吉本実優の母親である、中島ひろ子が、なかなかエグいおばさんメイクで子供を護りについてくる様はどうなのだろうか?よくわからないシーンだったが、まあ、闘う相手は妖怪たちだということだろう。最近はどちらかといえば温和な母親役が多い中島のこれからの怪演も期待したいところではある。

そして、彼女のレイプ事件のきっかけになり、人気メイクアーティストの本郷奏多は、志田の味方なのか敵なのか?というところもここから興味深いところではある。基本的には彼女を綺麗にしてモデルに仕上げたわけだから味方なわけだが、なかなか微妙な位置にいることを感じさせるのがいい。というか、彼、金髪にすると随分と容姿が柔らかくなりますね。こっちの方が感じがいい。

あとは、いつもながらにYouTuberがよく似合っている柄本時生。お兄さんがどんどん色っぽい演技者になるにつれて、こちらは我が道を行くというか、イメージの固定化が激しくなってきた。まあ、風貌の差でもあるが、もうひと伸び代欲しい感じはしますよね。まあ、この役柄である以上、結構、周りから痛めつけられそうな感じですかね。

あとは、志田の味方となりそうな片山友希。彼女、「何曜日に生まれたの」のメガネをかけた容姿が印象的で、「ブギウギ」では主人公の友人役なのにもう一つ目立ってなかったし、今回も地味そのものである。メガネ女子基本の方がいいのではないかな?芝居はそこそこできる子なのでもっと目立った方が良いと思います。

そして、初回は、志田の家が燃えて終わり。なんか、放火されるようなことがあったのか?両親が殺されたとしたら、その恨みもあった?次回から一気に復讐編にうつるのだろうが、なかなか先が見たくなる初回ではあった。主人公の志田がどう魅力的な演技ができるかにかかってる気はしますね。

この記事が参加している募集

テレビドラマ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?