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「ブラックポストマン」多重構造で、悪の制裁者と本当の悪と刑事の絡み合いを描く。

この時間のドラマ、前作「弁護士ソドム」も、詐欺師を制裁する一面があったが、このドラマも子供達を困らせる大人を制裁するのが本筋のようだ。それが、今回は郵便屋さんというところがミソ。しかし、主演、田中圭の制裁業務に協力するホームレスは何者?初回は、さまざまなミステリアスが重なり、ドラマ自体が多重構造になっているのは分かったが、最後に、「ネバーランドの悪魔」になりすました男を消したのは誰?次を見たくなる展開にうまくまとめていた。

まずは、田中圭が養護施設のようなところで働いていて、そこに尋ねてくる正名僕蔵。そこから「ネバーランドの悪魔」というフラグが出てくる。見ているものにはそれが何か知らされないままに物語は動いていく。

そして、正名の勤める郵便局に10年ぶりに帰ってくるという形になる田中圭。以前、忍者ドラマで郵便局員に忍者が多いという話があったが、似たようなものだろうと見ていたりした。しかし、ここではいわゆる「郵便局」のマークも使えない状況らしい。日本郵便が民間企業になり、この辺り結構面倒臭いのか?使用料みたいなものが絡んでいるのだろうか?

田中が来た前後に殺人事件があり、その遺体の口の中に「制裁終了・ネバーランドの悪魔」の文字が書かれた紙が入っていたことから、世の中的にも過去にあった「ネバーランドの悪魔」事件が取り上げられ出す。その事件は、田中の先輩の小泉孝太郎が殺人を犯して幕を閉じていた。ここまで見ても、そのものは、よくわからない。

ただ、古いポストがあって、そのポストにお願いをすると、苦悩してる子供達を救済するのが「ネバーランドの悪魔」ということだったらしい。ここまで見て、田中は誰?という疑問が大きくなっていく感じ。

そして、田中は、子供が揉めてるところに出会う。今回の主役の子供は、先々週「らんまん」にも出ていた寺田心。なかなかタイミングがいい出演でしたね。彼が母親が死んだ交通事故が、ひき逃げではないか?として、目撃者探しをしていたら、その事故を起こした当事者の息子が彼をいじめていたという構図。親の利権が子供の騒ぎにつながったということだ。それを見て、田中はそこに関わることになる。

そして、寺田を連れて行った病院で出会ったのが、幼馴染で刑事になっていた、高橋メアリージュン。まあ、濃い顔をした彼女が刑事をやると、映えますよね。なんだかんだ言って、私、彼女が出てくると、結構まじまじと見てしまいます。ファンなのでしょうか?

つまりここで、田中が警察に知り合いがいることで、一つ話が複雑化する。そして、話が流れる中で田中が「ネバーランドの悪魔」だということがわかってくるのだが、この辺の脚本の流れはなかなか上手い。全ては、隠していたドライブレコーダーの映像を奪い取ることで話が解決していくのだが、まあ、本当にドラマの中でビデオをどう使うか、どうやってそれを入手するか?というところが、こういうドラマの一つの見どころになってきたようですね。こういうのはこれから、どんどん複雑化していきそうです。

そして、寺田の母親が事故死であったことは分かったわけだが、その犯人である飯田基祐が殺される。そして、その口の中には「制裁完了」の例の文字の紙。それは、明らかに田中の仕業ではなく。もう、ここで「ネバーランドの悪魔」と名乗っている偽物がいるということがわかってきて、それが、寺田の担任教師だったことがわかり、田中が追い詰めるが、田中はその現場で、誰かに頭を殴られ倒れる。そして、担任教師は屋上から突き落とされ死亡。偽物を殺した男は誰?というところまでが初回の流れ。

こうやって書いていかないとわかりにくい、結構複雑な構造をしているドラマだ。それだけに、持っていきようによってはかなり面白くはなりそう。初回で、小泉孝太郎が刑務所の中で死んだみたいな話が出てくるが、これは生きていそうですよね・・。

10年前に何が起こったのかもまだ説明がされていないし、パズルがどう組み立てられていくのかは興味深い。

しかし、8月半ば過ぎで始まるドラマがあったりして、数が多すぎますよね。自分でも他が結構忙しい中、よく見ていると思うが、まあ、日本のドラマコンテンツが量的なものから質的向上が図れるなら良いことかとは思います!

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