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「厨房のありす(第3話)」信頼し大丈夫と思わせることの先の笑顔

今回は、永瀬廉が、ここの街のサークルで信頼される人になったというラストだった。こんな感じで、関係者がみんな集まるような大家族ドラマ的シーンは最近は珍しいが、そんな中に、ASDの門脇麦がいて、何か孤独を抱えて息苦しい感じが残る永瀬廉がいることが、何か現代らしい感じがする。

そして、今回は、門脇が小さい頃から病気のために周囲に馴染めず、街の中でこんな感じで過ごせるために大森南朋が努力した姿が出てきた。その中で、頭を下げ、それに同意したのが皆川猿時で、そのつながりで前田敦子が門脇を理解して存在しているということもわかる。

そんな優しいサークルの中で、もう一つ波動が違う感じのスーパーの前原瑞樹。小さい頃から門脇をいじめていたという流れではあるが、もう少し、彼女に対し当たり方が変わってもいいのではないか?大人なんだから。今回の永瀬に対するあたり方に関してもそうだ。子供のままに商売やってる感じが、少し不快。このドラマにこういうキャラはいらないのでは?まあ、現実では、門脇のような人にに対する考え方は皆そうだろうし、街で見かけても避ける人がほとんどだものね。悪態ついても、関係持ってる人はありがたいとも取れるが・・。

で、今回は前田が店に出られなくなり、永瀬が一人でホールをやるというところから。この店、メニューがないことが返って面倒くさく、なんとか処理しようと思う永瀬だが、流石に昼時に一気に来る客に対する対応はかなり難しい感じ。そして、永瀬の愛想のない感じは店の雰囲気もドタバタにする。考えれば、永瀬、これほど愛想のない役も珍しいだろうが、なかなかうまくこなしている。そして、まだ、彼の過去に関しては突っ込んでいないが、かなりドラマがありそうで、楽しみではある。

そして、彼が常連客(新井郁)の息子がスーパーで万引きするところを見つける。そんな少年の話を聞いてやる姿はなかなか優しくて、その向こうにはお母さんとおばあちゃんの関係がうまくいってないことがあったりした。これに近い話が永瀬にもあるのか?まあ、それはまた後の話。そのことで街は「誘拐」だと騒ぎ立てることになるが、公園で話してるところを見つかって一件落着。そして、永瀬が自ら茨城まであんこうを買いに行くというミッションをやって、「あんこう鍋パーティー」で色々あった皆が、一緒に食すという、昔のドラマによくあったような絵図。ある意味、マイノリティーのイザコザはこう決着させるのが常套手段にも見えるが、まあ、良いシーンだった。

そして、前田敦子の新しい子供の名前を決めると門脇が張り切って辞書を持ちながら、あ行から候補を洗い出す様は面白かった。まあ、規則正しくやりたがる門脇ならこうしますよね。突然の直感では決められない感じ?その過程をわかるように一覧表や短冊作った美術さん、ご苦労様でした。こういうのがしっかりできてるので、門脇の存在感というかあり方が明確になっていくのは良いですよね。

で、門脇の母親である木村多江にも動きが。やはり、思った通り、彼女はASDのための薬を作っているようだ。その研究員として、昔一緒に働いた、大森南朋を迎えたがっている。それを聞いた萩原聖人が大森の研究室に訪ねてきたり、最後には木村自身が大森の家に現れる。今回が3回目であるが、初動が終わり、大きなドラマがここから動き出すという予感がうまく入れ込まれていましたね。

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