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「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!(第11話)」好きなことを信じ笑っていられればいいのではあるが・・・。

こういうテーマのドラマで全ての人が同性愛者の結婚に対して喜んで終わるみたいな事が許されるのはどのくらい先なのだろうか?と言うことを思わせるラストだった。最後に中島颯太の父親である相島一之が息子がゲイであり、男との結婚を許さないのは、それなりにわかるのが現代なのだ。私も、自分がゲイでないから、「好きにすれば」と言う部分はあるが、その実態に関してついていけてはいない。その辺りのアップデートは周囲にそういう人がいるという認識があるところから何も進歩していないのだ。

だから、ラストの二人の結婚式シーンにはなかなか異質感を思うところはあるが、11回のドラマの中で、彼ら二人に対しその強い信念を素敵だと感じる部分もあるから、あくまでも、そのスキの否定を笑い飛ばしていれば、いつか「認めるよ」と言う言葉は引き出せると言うことなのかもしれない。

そう、この親父のアップデート話、なかなか変わった家族が最後に皆、スキを貫き通すことが一番幸せとわかったことが重要なのだろう。そして、スキがあって生きることが、毎日を充実させるためのマストであるのが現代ではないかと思うところさえある。私も、このようなnoteを毎日書くことで、ドラマが好きだし、映画が好きだし、動画が好きだと言うことを確認している。そして、これを読んでくれる同志もいることを確認しながら、さらにスキを高めようと思っているのだ。「風の時代」とはそういう時代だと言うことがなんとなくわかってきた。

今回の見どころは、まず、原田の会社の重鎮の渡辺哲の誕生日のサプライズだろう。一番、仕事にアグレッシブな若手二人がそれを考えたと言うのもいいが、渡辺の返しの話がなかなか濃かった。とにかくも、仕事もスキにならないと始まらないのですよね。渡辺さん、とてもアップデートは無理だろうというキャラで出てきたが、柔らかくなりましたなりましたよね。でも、これは結構おとぎ話という気もする。だいたデジタル業務に馴染んでいない人がこういう感じになることはかなり難しいと思う。その負い目みたいなものはもうどうしようもないからだ。

あと、メイクアップを友達にしてあげるという城桧吏のアグレッシブな動きもなかなか好感が持てた。自分の主張をちゃんと伝えながら、友達のことを声援する様は結構古臭い話なのだが、それが男女間で行われてることがなんか美しく感じたりできるのが新発見。

あと、仕事のことで推し活動をやめなければと考えた富田靖子が、やはりライブを一度見たらやめられないと、自分の生き方を変えようとするのも元気もらえたし。そして、大原梓が自分の漫画に対し今ひとつの感じがありながらも、さらに上を目指そうと誓うところも心地よかった。とにかくも、それぞれにスキがあることが素晴らしいドラマになってる理由なのですよね。

そして、原田のスキが「家族」であることは、とても大事なことだと思う。まあ、タイトルが酷いとは思うが、それを吹き消すほどの面白さを持ったドラマでした。現代を生きると言うのは、難しいが面白いのよ!

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