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「ジャンヌの裁き」検察審査会というあまり語られない世界を描くことで日本の司法の何を描くか・・?

テレ東、金曜8時。「ハイエナ」に続き司法ドラマだが、舞台は検察審査会。そして、またコミックの原作かなと思ったが、オリジナルなので驚いた。誰が、この題材をやろうとしたのか?気にはなる。なんせ、私この「検察審査会」なるものを初めて知った。民間の裁判員の話は、そのシステムができた2009年ごろにかなり話題になったから知っていたが、この「検察審査会」は1948年からあり、民間人が抽選で選出され、検察官が裁判にかけなかった事件について、被疑者、等が申し立てを行い、それを起訴か不起訴かを決める機関だとのこと。そう言われると、裁判員より重要には思えるが、そんな人たちがいること学校でも教わらなかったよね。

まあ、そういう知らないところにメスを入れるドラマは面白い。そして、今回、このドラマで審査員に選ばれて、集められた人の中心に立たされるのが、少女漫画家の玉木宏。この漫画家設定がドラマにどう影響して行くかは知らないが、ドラマ的には、松本潤の「99.9」を柔らかくした感じ。現場に行って確認したり、目撃者に再度聞き取りをしたりと、事件の再捜査と同じですな。それを民間人がやることで、検察に不当なことをさせないという意味があるのでしょうが、実際にリアルでどのくらいが、再度起訴処分にあがっているのかは知りたいところ。大体、今、自民党の裏金問題が不起訴になりそうとかニュースが聞こえたが、こういうのも再度審査会でなんとかならないのかね?司法を濃密にできるならこのシステム意味がありますよね。とはいえ、司法の基本は推定無罪だということはわかっております。

で、今回は、酔っ払いと真面目な男が絡み合いになり、真面目な男が殺されたが、酔っ払いには非がないとして起訴されなかった事件。不服申し立てをしたのは、殺された男の妻である谷村美月。谷村さん、久しぶりにドラマで見た気がしますが、綺麗になりましたね。

目撃証言から、事件は解決された感じに見えたが、結果的には、目撃者が偽証したことで事件が起訴されなかったという顛末。その影には、加害者の父が大手の会社の重役だったという利権の話があった。ドラマ的にはわかりやすいが、そういう利権で司法が汚されるようなことが少しでもなくなればというための審査会なのだろう。

だが、民間人でそこまで真面目に考える人もいないという事実もあるのかもしれない。なんせ、抽選で選ばれた人たちなのだろうから・・。そんなことではいけないということで、弁護士の桜井ユキや、刑事で玉木の友人の音尾琢真などが出てくるということだろう。そして、そんな審査会や玉木を胡散臭がる検察官がココリコ田中。ちょっと太りましたが、今回は至って真面目な検察官を格好良く演じております。数こなしていけば役者らしくなるという見本のような演技。以外に重厚感があって驚きです。

あと、玉木の別れた妻が優香。相変わらず綺麗な方ですが、何か審査会のことで知ってるというか関係してることがありそうなニュアンス。この辺りがどういうことなのかは興味深いと思いました。

ということで、意外に面白そうなドラマですが、審査会の他のメンバーが少し軽すぎる感じがします。ここの役者に金を使ってない感じはテレ東らしくもあり、もう少しどうにかならなかったのか?と思うところもあります。


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