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「風間公親〜教場0〜」この主人公のような男が私は大嫌いである

2本の正月スペシャルドラマを経て、月9に登場した、風間公親。木村拓哉の演じる役柄としては異質ではあるが、本当にこういう男がいたら、その職務が刑事でなくても私は寄り付かないだろう。こういう、偉そうに上から目線で自分が絶対であるような男が私は嫌いだ。昔はこういう男が結構いた気はするが、昨今はその行動はパワハラと呼ばれる。彼が、ここで自分が使えないと思った刑事を交番勤務に戻すという所業は間違いなくパワハラだ。そういうパワハラ男が主人公のドラマを月9で流すのはいかがなものか?と思うところはある。まあ、それなりに今までの壁みたいなものを取っ払いたいからやるのだろうが・・・。そして、木村にしても同じように取っ払いたいものがあるからそれを演じるというところか?

そして、このドラマはスペシャルで演じられた偽眼の男ではない。ということは、教場で教官になる前の話である。だから、最後に犯人として捕まる市原隼人に、教官になった方がいいみたいなことを言われるわけだ。だが、先にも書いたように、木村が行っていることは指導ではない、ただのいじめだ。そう捉えない視聴者がいるなら、日本は進歩していないということだ。世界的に差別論議が激しい中で、何故にこんなドラマを流すのか?

とはいえ、そのパワハラ刑事に翻弄される赤楚衛二はもらい役なのだろう。正義感は強いがまだまだ深読みができない刑事としてはピッタリだし、木村を見るというよりも彼を見るということで視聴率は取れるかもしれない。

今回は初回ということで、事件は二つ。まずは、リベンジポルノでホストから脅かされていた内田理央が、そのホストをタクシー内で刺し殺す話。わざと防犯カメラのついていない車を選び、殺害に及ぶわけだ。そして、その運転手がマギーというのは、なかなかの配役だと思った。とはいえ、ホストがタクシーの進路で彼女の名前を書いていたとは、なんか刑事ドラマにしてはアホらしい結末。それを突き詰めた風間はシャーロックホームズか?明智小五郎か?そして、それを判らない赤楚をバカにする態度も、どう考えてもおかしいだろう。この事件の結末を知ってもこの主役のおっさんは好きになれない。まあ、風間自身が刑事から交番勤務になったら、街の人々が不快に思うだけだろうが・・。いや、存在が不快なものの主役のドラマはスペシャルくらいにしてほしい・・。

そして、もう一つの事件は、妻を轢き殺された男が、自作の拳銃を使って復讐を遂げる話。市川隼人を久々に見た気がするが、やはり存在感はある。ある意味、犯人役にしたら贅沢な気がする。そして、娘と話さずに、勝手に動いたことで、また風間に怒られる赤楚。この事件も、火薬アレルギーなどというわかりにくいものを持ち出して解決するも、娘の手紙を見つけた風間が「そんなことしなくたって、解決したんだよ」と赤楚を馬鹿にして終了。そして、赤楚の文集の言葉まで引用して人格侵害みたいなことを行う。この風間という男に親近感を見出せないようにドラマができているのはわかるが、やはりこんなドラマはダメだろうと私は思う。脚本は君塚良一なので、ドラマとしての作りはしっかりしているが、多分、ワンクール見続けても、私は風間の違和感しか書けないと思う。まあ、それは反面教師な人物像としてありかもしれないが・・・。

どうしたものでしょうか?

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