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「トクメイ! 警視庁特別会計係(第8話)」警察内の癒着構造が「正義」を拗らせている現実はあるのか?

所轄の統廃合みたいな話から、1億円が無くなったり、警察内部を脅迫する「X」のこともわからずじまい。まずはXを見つけなくてはと橋本環奈はX操作に関する経費の使用を緩めたりするが、そこで沢村一樹が停職になったり、1億円の不始末は佐藤二朗のせいにされたり、トクメイで万町署にきた橋本は官房長に談判するが、拉致が開かない。そして、経費の使用を緩めたせいで、橋本の本来の仕事である経費削減20%の到達が見えなくなっていく。

そんな中で、Xの件に関して、前回手に入れたUSBの中に入っていたデータから、そのUSBデータ作成時期にあった階段からの転落事故死が浮上する。それを追っていた新聞記者、石井杏奈が殺されたのだった。誰が彼女を殺したのか?それを見つければXにも辿り着けるかもしれない。動き出す刑事たちだが、保管していたUSBが無くなったり、またもや不自然なことが・・。

そんな中、停職中の沢村は重要な参考人のもとを歩き続ける。停職とは警察に行かないことだったのかとも思ったが、こういう流れは昔ながらの刑事ドラマですよね。ある意味、このドラマの沢村は古臭く描かれ、それが橋本とは合わないという状況を作ってるのだが、見ている方としては、刑事ドラマはこうあってほしいという気はする。

で、そんな中で橋本は経費削減をするために、自ら考え、まずは担当事件外で申告した経費を皆に返還させることにする。橋本の強い思いが通じたのか?それはうまくいくが、その後で今度は、自ら警察幹部がトクメイを与えて現場の刑事を利用したということをネットで暴露する。橋本としては、自分が辞めさせられる覚悟でやったことなのだが、ドラマ的には少しまずい感じがした。

つまり、こんなビデオをメールで署内に一斉配信するようなことをすれば、外に漏れるリスクは当然あるだろう。そうなった場合、署内でこんな混乱が起こっていることが晒されるわけで、「本当に困ったもの」という状態になり、警察は失墜するはず。だいたい、橋本みたいな刑事が話すこと自体もかなりまずい気はする。確かにこのドラマ、最初の方から子供刑事が動いてるようなドラマだったわけだが、ここの警察で起きていることは金も絡んでるし、政治家との癒着もありそうであり、そこで殺人事件まで起こしてるのもわかってくる。

そして、Xを見つけたという情報屋は殺されるラスト。なんか、ドラマでも警察内がここまでドロドロなのは見たくないし、経費削減ドラマの中でこんな事件を突っ込むこともない気がする。結果的にドラマのフォーカスがぼやけてる感じなのですよね。

でも、警察を辞めることになった佐藤二朗はここではとても格好良かったですな。彼にしたらかなりの貰い役だし、若者たちに期待する感じもいい上司であった。来週から出てこないのですかね?それは勿体無いよね。

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