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「東京タワー」人は空気で惹かれ合うとか、東京タワーが孤独とか、そんなことを言う女には気をつけろという話か?

江國香織の原作のドラマ化。実際は板谷由夏48歳、永瀬廉25歳だから、親子ほどの歳の差があるという設定にはピッタリか?とはいえ、私は板谷にそんな色っぽいイメージがないので大丈夫か?と思ったが、初回の最後のベッドシーンはなかなか色っぽくできていた。下着のひもが露出しただけで妖艶に見せる演技ができる板谷さんは、確かに女優であると認識した私。そういう意味で、女性の下着の着こなしってすごく重要ですよね。

ある瞬間に、友人と話していた有名な人が目の前に現れる。そして、何気なく会話し、その人のためになってあげる。昔からよくある、ボーイ・ミーツ・ガールの設定。まあ、女の方はガールと呼ぶ年齢ではないかもしれないが・・。

しかし、この年齢の男の子は、一目惚れ的なものは毎日だろうし、周囲の同じ世代の女には少し子供っぽさを感じるというところはあるのかもしれない。そういうのは、高校生の女の子の設定でもよく出てくるが、男は20歳前後らいがしっくりいくのかもしれない。そういう意味では、初回は違和感ない導入であり、お互いに惹きあったということが明確にわかる流れだった。

そして、板谷が建築家で、永瀬が医大生という設定は、世の中にトップに登っているものたちが、恋に堕ちて、バランスを崩してしまうという危うさを描くものでもあるのだろう。そして、それは不倫であり、モラル的なものを考えないことでの解放みたいなユートピアがそこにあるということなのだろうとも思う。

ある意味、シェークスピアの時代から続く、古臭いストーリーというのは、私たちの心に刺さるものだし、そんなシンプルなストーリーを令和に今に、どう消化して描いていくかは興味がある。初回を見る限り、抱き合うごとにバランスを崩しながら異次元に向かっていく二人みたいなものを期待しているのだが、それは原作を読んでいないものの妄想に過ぎないのか?

初回、キャンパス内で一度出てきた、長瀬莉子が永瀬に興味を持つ女子大生という位置の様だが、この女優さん、「この素晴らしき世界」の時も気になっていたのだが、ここでの板谷に対抗するためにどんな女の顔を見せるかは楽しみなところ。

で、食事をしての二人の会話の中で、男女が惹かれ合うのはそこにある空気だという話が出てくるが、確かにそんなものだ。我々は、最初は相手の見た目の器量に惹かれ合うかもしれないが、向き合って話した時の波動でその人が自分と同志かどうかを判断する。そう、見えないものが、その場の空気を作るということだろう。ここでは、二人の間の空気をどう描いていくかが大事。

そして、タイトルにもなっている「東京タワー」。その姿、趣が孤独に見えるという。何となくわかるが、高層ビルがいっぱい周囲に立ち並ぶ現在では、そういう孤独性も薄らいだ様にも感じる。ここで言いたいのは、多分、どんなに愛し合ったところで、二人の孤独は消えない的なことなのだろうか?

話はシンプル。そんな恋愛話を雰囲気を出して描いてくれれば、それはアリかなと思っております。

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