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亀と子猫

週末で休みだというのに、眠くて、何もやる気が出ない。本を読んでいても、上すべり。時間があったら、しようと思っていたことがあったはずなのに、眠くてたまらない。

いっそ寝てしまおうかと思って、横になると眠りきれない。そして何かをしていても、眠くてたまらない。

子どもの頃も、夏休みの午後、暑さと怠さでただただ横になっていたことがあったな。
寝たり、目が覚めたり、また寝たり…。

そして、眠気とともに近くの神社に行った。

周囲に小川があって、大きな黒い鯉が泳いでいる。そして、草の茂みには子猫が水を飲みに来ていた。小川の端に、コンクリートの淵があって、数匹の亀が甲羅干しをしていた。亀はのんきに手足や首を伸ばしてくつろいでいた。とてもいい天気で、暑いくらいだったけれど、日光浴をしている亀は気持ち良さそうだった。

神社でお参りをして、おみくじを引きに行くと、ちょうど風の通る日陰で猫が2匹昼寝をしていた。私が近づいても起きやしない。かわいかったし、素直に生きていていいな、と思った。

おみくじは『風さわぐ 秋の夕は 行く船も 入江静かに 宿を定めて』とあり、末吉だった。

「あんまり状況が良くないときは、あえて事を進めずに、落ち着く場所で様子をみたら?そのうち、状況も変わるでしょう」ということだろう。

これまでのおみくじと少し傾向が違っているので、ドキッとしたけれど、確かにその通りだ。

亀や猫のように、ちょっとのんびりしようかな。
けど本当は、亀と子猫の組み合わせから『いたずらこねこ』の絵本を思い出して、思わず笑顔になれた。
それだけでも神社に行って良かったな、と思う。