目的地
このところ『目的を果たすための手段に溺れるな』というメッセージによくぶち当たる。
そう言われると、思い当たる節しかない。
ただ、私は目的がいつもよく分からない。
最近、朧げに見えてきた気はしている。
目的や役割を知りたくて、いろいろ足掻いていて、そのうち横道に逸れて、逸れた先の世界が面白くて、その世界にうっかり入り浸ってしまう。そして、また気づいた時には別の世界を全力で楽しんでいる。自分でも何をやっているのかよく分からん。
本を読んだり、音楽を聴いたり、なんだかんだで刺激を受ける。もしかすると、それだけでいいのかもしれない。けれど私はきっとそれが目的ではない。そこで浸ってしまって終わりではないのだろう。だから、ひどく感動すると同時に焦るのだ。
何か大切なことに気づいて、ハッとする。その気づきから導かれる目的地がある。けれど、気づきを与えてくれる世界が楽しすぎていつまでたっても目的地に向かわない状態だ。
楽しさに溺れるだけではなく、目的地に一歩踏み出すのをためらっている。できない理由だけが生み出されていく。
目的と手段の前に、私は目的を知るための手段に溺れているなぁ。この世界には絶望もあるけれど、面白いものも多すぎる。よそ見をしているうちに、どんどん時間が過ぎて行く。
いずれにしても、私はこのペースで目的地を目指すパターンなのかもしれない。だんだんと目指すべき方向が見えてきた。あとは、進んでいくのみだな。