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わたしとnoteの100日間。

去年の話になるのだけど、noteを100日連続で更新した。

きっかけは #旅と写真と文章と というオンラインコミュニティに入って、毎日noteを更新している人たちがいるというのを知ったこと。

文章を書くことは好きだけれど、どうしてもその時の気分に左右されて、書きたいモードの時もあればそうでない時もあり、書きたいモードの波が過ぎればしばらく書くことから離れてしまう。

もう少し真剣に、文章を書くことに向き合いたい。

そんな悩みに、「毎日note」はぴったりの試みだった。

とにかく毎日文章を書く。そして1日が終わる前に投稿する、というルールのもと、キーボードを打ち続けた。

正確には、毎日文章を書いて更新したわけではない。撮りためた写真をレタッチしてアップする日もあった。

文章を書くことを起点で始めたから写真で更新する日は少しだけ罪悪感があったけれど、それでも100日更新したうちの91日は文章を書いたので、良しとしようと思う。

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振り返ればこの100日の間、いろんなことが起きた。

1、初めてコメントをもらった。
一方的にわたしの気持ちや出来事を伝える場だったnoteが、世界のどこかにいる誰かとのコミュニケーションの場になり得ることを知った。

2、初めてサポートをもらった。
noteを書いてお金で応援してもらえるなんて。まだ引き出せる金額には達していないけど、引き出せたらオランダの北海水産で買い物しようという目標が出来た。

3、初めて編集部のおすすめに取り上げてもらった。
8月の、死ぬほど暑い、もう毎日更新無理かも…な夜に、水風呂の浸かりながら書いたnote。翌朝起きたら編集部のおすすめに選ばれていて、昨日諦めずに書いて良かった!!!と喜びが爆発。

わたしの書いているnoteの大半は自分の経験をもとにしたエッセイで、選んでもらったnoteは珍しくノウハウ的な記事。誰かの役にも立つような日常の発見枠でピックアップしてもらえたのかな、と理由を推測しつつ、いつかはエッセイもピックアップしてもらえるような文章力を…!と欲が出る。

4、初めてコンテストに応募した。
ハッシュタグをつけるだけで(主催企業のアカウントをフォローという条件もたまにある)コンテストに参加できるという気軽さから、100日の間に開催されていたコンテストにいくつか応募した。自分の書いた文章が選考される作品の一つになるドキドキ感は結構心地よい。

5、「旅する日本語」コンテストのテーマをコンプリートした。
これもnoteで開催されていたコンテストの一つ。お題なっている11の言葉に纏わるエッセイを400字で、というのが課題で、全お題分書き上げて投稿することができた。意外にも、決まったお題と400字というルールが、自由になんでも書いていい時よりも「書きやすさ」を与えてくれた。

6、書く話の幅が広がった。
最初は会社を辞めて海外留学した時の振り返りをテーマに始めたnote。100日の間は、その日や昔あった留学以外の出来事から感じたことだったり、旅の話だったり、海外に住むことに纏わる話だったり、恋愛の話だったり、自分の頭の中をふんっと振り絞れば、伝えたいことはこんなにもあった。

7、「応援しています」とコメントをもらった。
わたしの文章を読むのを日課にしてくださっているという方から応援のコメントをいただいた。ダッシュボードから自分の文章が何回読まれているかは数字で見ることができるけれど、わたしの書く文章のことどう思っているか聞かせてもらえるなんて、ましてや応援してもらえているなんて思ってもみなかったから、コメントをくださった方にすごく感謝したし、感動したし、note書いてて良かったと思った。


こうやって、noteから通知を見た瞬間、歓喜で飛び上がる瞬間が何度かあり、今までとは違う試み=noteを継続することは、始める前には想像しなかったたくさんの出来事をもたらしてくれた。

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100日の間、「文章を書くこと」が頭の中で占める割合が上がり、最初に目的として掲げた、書くことに向き合うという意味では十分に対峙出来たのではないかと思う。

しかし同時に、このスタイルで文章を書き続けることへの難しさを痛感することにもなった。

一つは、1日を終える前に更新することをルールにしているので、自分の中での完成度がたとえ100%でなかったとしても投稿しなければならないこと。

比喩だったり、言葉尻りだったり、表現の部分でもそうだし、書いているテーマについて、もっと時間をかけて考えたいと思ったり、一日の終わりの疲れた頭では整理しきれないと限界を感じたり。

この小さなフラストレーションが少しずつ積もるようになって、一つの記事にもう少し時間をかけて、自分が納得した文章を世に送り出したい、そう思うようになった。

もう一つは、「文章を書くこと」だけに偏り過ぎているかも、と感じるようにもなったこと。

書く時間は大抵夜ご飯を済ませて寝るまでの間で、ほとんど、と言っていいほどその時間は文章を書くことに費やした100日だった。うまいことリソースを配分できればいいのだけど、不器用なのでそううまくも行かない。

100日目が近づいてきて、少し閉塞感を感じだすと同時に、100日noteを続けられたのなら、何かほかのことを100日続けたらまた新しいことが起こるのでは?と思い始めた。

ということで、100日を終える少し前、97日目あたりからフライングでずっとサボっていたオランダ語の勉強を始め、noteの毎日更新はストップすることにした。(オランダ語の学習、実は年末年始休暇中68日目で一旦途切れてしまったのだけど、このnoteを機にもう一度1から100日チャレンジするつもり。)

辞める時はすっぱり辞められるもんだと思っていたけれど、実は毎日続けてきたことを辞めるには結構勇気がいる。それを知れたのもこの「毎日note」のおかげかも知れない。

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「毎日note」で、みっちり書くことに向きあって、文章を書くことと自分との距離感を掴む。

そういう意味では、どういう形でのアウトプットが自分の中で一番気持ち良いのか、少し見えてきた気がする。

と同時に、以前は過去の想いを浄化するためだった「文章を書く」ということが、リアルタイムの日々の気付きを綴ることで今の自分への励ましにもなるようになった。

まだ、100日の間に貯めた下書きたちが、その時感じていた言葉とともに横たわっている。ぼちぼちこの下書きnoteたちも日の目を見るように、書あげていこう。

そしていつか、自分の経験と想いにもとづいた書くことのお仕事ができたら、なんて密かに思っている。

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「毎日note」が教えてくれたのは、書くことの姿勢だけではなかった。「継続すれば変化が起きる」実感と、それをほかのことにも応用するという視点。

至極当たり前に聞こえるこの二つだけれど、特に社会に出てから自分のプライベートの時間を使うという意味で、なかなか実践も体感もしてこなかった。

だから今回文章を書くことに向き合おうと決めてよかった。

さて2020年は、何を始めて、何を続けてみようか。

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