【限定色オーバーライト】 第4話
突き抜けるようなどこまでも青い空。浮かぶ入道雲、崩れたソフトクリィムみたい。空の青と透明な白。誰もが絵に描きたくなるような。夏空は、どこか嘘くさい。
目が痛くなるような日差しが降り注いで、あらゆるところに突き刺さる。殊更、肌に突き刺さるのだけはいただけない。紫外線という乙女の大敵。その大敵から逃げるように窓際から離れた席でうな垂れていた。心身を休めるための昼休憩に。
「亜桜、次だ」
「うぉぉ……ブラックだぁ。労基に訴えてやるぅ」
「好きにしろ。但し、仕事をしてからな」