高校留学を経て大学留学へ。
そんな私がそもそも留学しようと思ったきっかけとは？
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小学校そしてその先

その後、私は小学校での学習内容を先取りして学びたいと思い、中学受験の塾に通い出した。勉強が忙しくなるにつれ、何があってもやめなかった英語の習い事も小5で辞め、塾の流れにのせられるかのように中学受験をし、中高一貫校へと進学した。

中学校は楽しかった。女子校であったため、周りでは喧嘩や仲間割れが絶えなかったが、運よく平和な友達に囲まれ、特に友人関係で困ることもなく、楽しく通っていた。ただ、中学受験で高校内部進学の切符を手に入れた私は、最初こそ成績を保っていたものの、サボり続けてしまい、最終的にはコースの中で真ん中ほどの、そこそこの成績をキープしていたのであった。

そんな私に訪れた転機

中学2年生の夏、母が私にサマースクールに興味があるかと聞いてきた。中学校に進学しても、英語だけは興味を持っていた私。興味があると答えると、出席必須だった学校主催の夏期講習に被るものの、カナダのサマースクールを母が見つけたという。訛りのない綺麗な英語に加え、日本と同様に、銃の所持が禁止されており、ある程度治安が良いカナダ。その中でも、日本からアクセスの良い西海岸にそのサマースクールがあるということで、母は私に提案してくれた。私は深く考えもせず、学校の講習を少し休めるからと言う安易な気持ちでサマースクールに行くことに決めたのであった。

いざカナダへ。

行くことに決め、詳しく母から話を聞くと、なんと1人でカナダに向かわなければならないという。家族で海外旅行は経験があるものの、1人で海外に行ったことはなかった私。なんて言ったって中2である。どうしても一緒に来れないかと聞き続けたがダメだという。海外行く時にいつもしている事と同じことをすればいいのよと母に宥められながら、不安半分、期待半分で空港へと向かった。

セキュリティーを終え、見送ってくれた家族の姿も見えなくなり、出国審査場へ着いた時、もう後戻りはできないのだと悟った。家族と居れば、日本ではないどこか違うところへと向かう高揚感に包まれるが、1人ともなれば不安に苛まれ、本当に私は1人で無事にカナダまで行けるのかと思い始めた。実際は、乗るべき飛行機に乗れさえすれば何の心配もないものの、1人で全てやるともなると、心もとなく、しなくても良い心配のせいで不安になりながら、こうして初めて1人で海外へ旅立ったのであった。

サマースクールはカナダでも西海岸に面しているブリティッシュコロンビア州の州都、ビクトリアに位置していた。バンクーバーに降り立ち、学校関係者と会った後は、車に乗り込み、フェリーを使って約一時間半かけてビクトリアへと向かった。

サマースクール＠Victoria, Canada

カナダのサマースクールも楽しかった。私が通った学校は、普段は寮付きの私立学校で、夏期休暇中は生徒がいない為、その間サマースクールを行なっていた。午前中は初日に受けるテストでレベル分けされた英文法の授業を英語で受け、午後は様々なアクティビティが予定されており、平日はダウンタウンに出てショッピングをしたり、動物園に行ってみたり、週末には少し遠出をして、キャンプサイトに行き、寝泊まりしたり、サイトのそばの湖で泳いだりと、カナダの豊かな自然に囲まれながら3週間を過ごした。サマースクールに通ったことで、英語で教育を受けることの楽しさや、授業を理解するために予習復習を行うようになり、日本では勉学に集中出来なかった私でも、英語での授業について行くためには自然と必死に勉強するのではないかと段々思い始めた。また機会があるならば、もう一度このような経験がしたい。そう考えたが、当時は中高一貫校に通っていた為、次の機会は大学生になってからだと思っていた。

3週間はあっという間で、気がついたら帰国日となり、日本に帰れば、３週間分の溜まっていた夏休みの課題と、夏期休暇後の課題考査の勉強をしければならなかった。カナダから帰ってきた私は以前とは違い、1日の計画を立て、実行するようになり、成長したねと両親から言われることも少しづつ増えてきた頃、私は両親に大学生になったらまた留学がしたいと言った。この発言が後に境に私を夢にも思わなかった道へ導くのであった。