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読書感想文「ぼくらが原子の集まりなら、なぜ痛みや悲しみを感じるのだろう」

みんな、生成系AIでスゴい時代になったよね。
この年になると、学び直したくなるのは自然な流れかもしれないね。子どもも手を離れたことだし。松田聖子さん(62)も相川七瀬さん(49)も大学を卒業したというニュースがあったよね。もう「夢見る少女じゃいられない」ってことなのかな。
そんな中で、僕は学習方法を変えてみたんだ。
まずClaudeにテキストを読ませて、「要約して」と指示する。でも、まるで分からない。そこで質疑応答を始めるんだけど、この方法で、AIなしだったら秒で投げ出していたような難解な本も、なんとなく分かったってレベルに到達できたんだよ。
例えば、「本来的表象は、必然的に、自己中心的な表象形式を持つものでなければならず、それゆえ、非概念的な内容を持つ表象でなければならない。」なんて文章、全然意味が分からないでしょ?
でも、そんなちんぷんかんぷんな本の感想文を書いてみたんだ。これなら分かると思う。良かったら読んでみてくれないかな?
ちなみにClaudeは「完全論破」と言ってるんだけど、まだ現状ではClaudeの言っていることが正しいとも限らないわけで。だって"Claude can make mistakes. Please double-check responses."って書いてあるからね。
あ、この文章もClaudeが書いたんだよ。17項目の内容を挙げて「これ書いて」って指示したらね。
そうそう、読書感想文は手書きだよ。手書きって言えるのかな?とにかく、よろしく!

Claude 3 Opus

意識はアナログ 知識はデジタル

「まえがき」を半分くらい読んで、「おもしろそう」「これなら読めそう」と。ところが、かなり難解。「まえがき」の最後に「哲学の本をまったく読んだことがない人には、この本の内容も、十分難しく感じられるだろう。」と書いてあった。

早々に投げ出すことを決めます。それでも最後くらいは読んでみよう。
ん?

「意識経験にかんする物理的な知識をどれだけ獲得しても、実際に意識経験を持たなければ知りえないことがある」(第7章第2節)

そんなことはないだろう、という些細な違和感が、この本を読む実質的な出発点。
ただまあ、「早々に投げ出すことを決め」たくらいだから、正直よく分かっていません。

本書を一言で表すとしたら「世界のリアルがどうなっているか(A)と、自身が世界をどう感じているか(a)の関係について述べた本」だと私は理解しました。
そして
・Aとaは違う
・Aとaの「橋渡し」をしているのが「本来的表象」
という二つのことを主張しているのではないか、と思っています。

もちろん、本書ではAとaの具体的な内容や、それらの関係の詳細についても丁寧な議論が展開されています。
例えば、知覚と思考の違いは、知覚がAを表象するのに対し、思考がaを表象するという違いとして理解できます。また、意識経験と命題的知識の関係は、aとAの間の「埋めがたいギャップ」として描写されています。
しかし、それらの議論も、究極的には先の二つの主張に収斂していく、と私は理解しました。

さて、私の出発点に戻りたいと思います。

たとえば、行ったことのない場所の知識をすべて持っている人でも、実際にそこに行ってみないことには分からないことがある、というのは一見正しく思えます。「百聞は一見にしかず」ということわざもあります。でも、本当でしょうか?

究極的に高度なVRであれば、実際に行くのと区別がつかないレベルの経験ができそうです。その場合、VRから得た知識は実際の経験に匹敵すると言って良いのではないでしょうか?

それでもやっぱり、「埋めがたいギャップ」がある、と言われてしまうでしょうか?

私はCDが登場したときの、アナログレコード派の猛反論を思い出すのです。曰く「アナログレコードには音のすべてが記録されているが、デジタルなCDは原理的に音の捨象が生じる」と。アナログレコード派がいつまで頑張っていたのか、実際のところは知りません。しかしハイレゾ音源が登場した今となっては、もう誰もその「捨象」には気づけないでしょう。

もちろん、CDは単なる比喩なのですが、経験と知識の関係にも同じことが言えないでしょうか?アナログとデジタルの区別が意味をなさなくなったように、「意識経験」と「物理的な情報処理」の区別もまた、意味をなさなくなる可能性はありませんか?

もしそうだとすると、本書の議論は最後の最後で崩れてしまっているようにも思えます。
「間違いさがしのお願い」とのことだったので思いつきを述べてみました。

でも、ここで終わってしまうのが読書のつまらないところですよね。
「キミ、それは違うよ」と誰かが教えてくれたら良いのに。
大学生がうらやましいです。


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