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【播磨町】これからの地域福祉を話し合って一緒に考える

こんにちは。兵庫県で一番小さな自治体、加古郡播磨町のまちづくりアドバイザー佐伯亮太です。今回はワークショップのご報告。播磨町では現在地域福祉計画の策定を進めており、その一環で播磨町に関わるみなさんと話し合う場をもちました。


地域福祉計画とは

 播磨町では、これまで地域福祉計画がありませんでした。厚生労働省によると地域福祉計画は、平成12年6月の社会福祉事業法等の改正により、社会福祉法に新たに規定された事項であり、市町村地域福祉計画及び都道府県地域福祉支援計画からなります。とあります。具体的な内容は、以下の通り。

地域福祉計画は、地域福祉推進の主体である地域住民等の参加を得て、地域生活課題を明らかにするとともに、その解決のために必要となる施策の内容や量、体制等について、庁内関係部局はもとより、多様な関係機関や専門職も含めて協議の上、目標を設定し、計画的に整備していくことを内容とするものです。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/c-fukushi/index.html

 例えば、障害福祉計画や子どもに関する計画など様々な計画がありますが、これらは個別計画と呼ばれ、その上位にあたるのが地域福祉計画です。

どんなワークショップ

 今回、地域福祉計画を策定するにあたって、そのプロセスに多くの人を巻き込もう、行政やコンサルが勝手に作る計画にならないようにという想いで話し合う場を作りました。当日は約80人の方が参加され、大変盛り上がりました。

今回のワークショップのタイトル

 プログラム設計にかなり悩んだのですが、あまり個別の話にせずに、これからの播磨町がどんなまちになっていったらいいか、このまちの暮らしはどうなったらよいかを考えることとしました。プログラムはこんな流れです。

 まずは、役場職員から播磨町の福祉の現状について共有しました。例えば後期高齢者人口はどれくらい増えているか、障害者手帳の発行数の推移など。その後、2022年10月に実施したアンケート調査の結果を報告しました。アンケート調査では、地域の支え合いにつながる活動が特徴的でした。以外にも、若い世代のほうが参加したいという傾向が高いことがわかったのです。

アンケート報告資料から一部抜粋

 そのせいもあってか、ワークショップにはたくさんの若者もさんかしていました。

「播磨町でこれからも安心して暮らすために目指したい状態」

 ワークショップは、自然とバックキャスティングになるように問を設定し、最後は「私たちのアクション」に落とし込むことをしました。途中、「今日は福祉の話をしにきたのに、意味がわからん」という参加者もおられ、「地域福祉」ってなんのことだろうかと問い直される瞬間もありました。
 会場の都合もあり、わたしにとっては大変久しぶりにえんたくんをつかって進めました。えんたくんは名の通り、円卓です。実物はただの丸く切った板ダンボール。これを参加者の膝のうえに乗せることで円卓にするものです。自然と親密な空間になり議論が盛り上がります。

えんたくんの使い方


えんたくんには、こんな問を書いておきました

 まずはふせんを使いながら目指したい状態を話し合い、次にえんたくんに直接書き込みながらアイデアや取組を出し合いました。テーブルごとにかなり議論が重なっていき、すごい熱量でした。最後は、その中から「私たちのアクション」をA5用紙に書き、全体でまとめていきました。

この日のまとめ

地域福祉計画は令和5年度末に完成予定です。今回のワークショップは1回目という認識。今後、こんな対話の場を拡げていきたいと思っています。

対話が積み上げられるまちへ

播磨町では令和4年5月に「協働のまちづくり宣言」を出しました。個人的に大切にしたいのは、活動ではなく対話です。とにかく会って話す、相談してみる。その延長線上に様々な活動やまちの魅力が待っていると思っています。今回もその対話の場の一つでした。

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