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【5分でわかる】超個人主義の時代に向けて、僕たちに今できること

こんにちは、こんばんは、りょうさんと申します。

さまざまな「人生をちょっとラクにするテクニック」を載せていっています。

今回は近い未来、日本に到来すると予想される、"超"個人主義社会についての話です。


世の中の仕組みや、生活の一部に西洋文化がどんどん取り入れられてきている影響で、現代の日本(特に東京)は、「個人主義」を尊重する趣きが強くなってきています。

更に進む自動化、省力化の影響により、人を介さなくても済む事がほとんどになって行き、"超"個人主義化への波は今後も急速に進むでしょう。

個人主義は一見、個人の幸せを尊重し、皆が幸せになれる世界へ向かう事ができるような気がします。

しかし東洋人である我々日本人は、元々民族的な 思考の癖 が異なる事から、未だにその状況に対応しきれておらず、この先もしばらくの間は西洋化の流れに翻弄され続けることが見込まれます。

その流れの中で、
 どのようなことに気を付けるべきか
 僕たち個人としてはどうするべきか

を考えていきたいと思います。


■競争社会に巻き込まれやすくなり、貧富の差がますます広がる

個人主義社会になったとしても、現代の資本主義社会が崩れない限り、まず競争というものは無くなりません。

過去の日本や、現在の一部の田舎では、地域のコミュニティに属している事で、損得勘定を考えない助け合いがありました。

また、「出る杭は打たれる」の国民性から、目立った利益を上げないように気を付けていた部分もありました。

それが個人主義社会が進む事で、強いものがより強く勝ち上がろうとする時の歯止めが効かなくなるので、競争社会が激化します。

インターネットや物流網が発達してきたことで、その競争相手は全世界となり、勝ち負けの差が大きく影響するものとなります。

それにより、力を持っている富める者がより富み、力のない貧しい者がより貧しくなる世界へと移行していくことでしょう。


■利益の総和が少なくなる

ゲーム理論、社会科学などで取り扱われることが多い話があります。

「囚人のジレンマ」という話はご存じでしょうか。

簡単に説明しますと、ある犯罪で共犯した2人の囚人が、別々の部屋で尋問されたとします。

2人は取り調べ人から「自白すれば、お前だけ無罪にしてやろう。その代わり、もう一人に重い罰を与える。」と言われます。

しかし、こうも言われます。
「但し、両方が自白した場合は両方に重い罰を与える。両方が黙秘した場合は、両方に軽い罰を与える。」

その後、2人の囚人が選ぶ選択は「両方自白する」という選択になり、結果としてどちらも損してしまう事になる、という話です。

これは特定の人間だから起きているわけではなく、一般的に人間はこのような選択を取ってしまう傾向があることが分かっています。

個人の利益を尊重しすぎる事はこういった自体が発生してしまう、というリスクがあります。

なぜ 利益の総和が最も小さくなる選択 を取ってしまうのか?

社会科学ではこの問題は未だに難問で、明確な答えが出ていない、と言われています。

しかし、ここから分かる事もあり、このような事態になるのは2人が 互いの意思決定に関与できていないから だという事です。

個人主義社会では、このように互いに干渉しない選択が多くなることが予想され、一部の人は豊かになったとしても 社会全体の利益の総和が小さくなること が危惧されます。


■西洋と東洋について

現代で世界的に広まっている合理的な制度や文化は 全て西洋から生まれた と言われています。

資本主義社会、法律、官僚制度、自然科学、などなど、一般生活に完全に組み込まれている多くのものが西洋発祥なのです。

西洋人は昔から 物事を合理的に考える事 に長けていたと考えられています。

それと比較し、かつての東洋人、特に日本人は、自然や人と調和し、流れに逆らわずに生きることが基本でした。

「禅」の心を大切にし、心を無にし、煩悩を断つことで、自然や人と繋がっていく感覚を得られる、という考えです。

そのような環境の日本に入ってきた西洋文化の「個人主義」「合理化」は、その考えがあまり無かった日本人からすると魅力的に映るのかもしれません。

しかし、日本人の何千年もかけて遺伝子に刻み込まれた精神自体はまだ変わり切れていない為、西洋文化の取り込み方は中途半端でまだまだ歪な状態です。

西洋の合理的な文化をいくら取り入れようとしても、日本でうまく運用できていない根本の原因はここにある、と私は感じています。


■僕たちができることは

以上の危惧されることから薄々気づいている方もいるかもしれません。

僕たち個人ができる事は主に下記のようなことです。

 とにかくいろいろな人と関わり、繋がること

人との繋がりが自然に発生しにくくなるこれからの時代、何もしなければどんどん孤立していってしまいます。

趣味や得意な事、仕事の繋がりなどで新しくコミュニティに入ってみましょう。

人付き合いが苦手な人は、挨拶や顔を合わせるだけでも構いません。

心理学では「単純接触の法則」というものがあり、人間は見慣れたものは基本的に好きになるようにできています。

何もしなければ離れてしまう関係を、ちょっとした心掛けで繋ぎ止めておきましょう。

更に次のようなことも大切です。

 とにかく人を信頼すること

人に信頼してもらう為には、まず 自分が信頼すること からはじめましょう。

でも、「信頼してもらうこと」は相手に期待してはいけません。
なぜならそれは、本当に相手を「信頼していること」にはならないからです。

言葉に出さなくても他人には伝わります。

人との信頼関係を築くには、Give & Take ではなく、 Give & Give を心掛けましょう。

一部の能力のある人や、やる気のある人は、人との繋がりが無くても(むしろ無い方が)能力を発揮できるかもしれません。

しかし上記であげた通り、孤立することは社会的にリスク行為となります。

これからの超個人主義社会では、その流れと一見反するような「繋がり」が幸せに生きるために重要になってきます。


■そして一体の生命体へ

人と人との繋がり、人とモノの繋がり、人と自然の繋がりをひとつひとつ大切にして連鎖を起こしていけば、巨視的な目で見た時、一体の大きな生命体のように見えるようになります
(小学生の時に習ったスイミーのようなイメージです)

そのような考えは私たちが忘れかけていた、かつての日本人の「禅」の心と通ずるものがあります。

アドラー心理学では、「共同体感覚」という考えがあり、それに近い考え方でもあります。

やがて他人との境目が曖昧になってくれば、囚人のジレンマで利益の総和が最大となる選択をする事ができるようになるはずです。


■まとめ

 ・これから超個人主義社会に突入すると、次のような事が起きる。
  - 競争が激化し、貧富の差が広がる
  - 社会全体の利益の総和が少なくなる

 ・西洋人は元々「合理的な考え方」に長けているが、東洋人(日本人)はその考え方に慣れていないため、うまく合理的な制度を取り扱えていない。

 ・超個人主義社会で幸せに生きていくには次のように人との繋がりを大切にしていく事が重要。
  - 能動的に人と関わる
  - 人を信頼する(但し、相手には期待しないこと)

 ・繋がりの連鎖が起きると大きな一体の生命体のように見え、個人主義のデメリットが解消する。


以上です。

今後も週一のペースで記事を書いていきます。

また来てください。

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