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人生をかけた伏線回収

皆さんはスティーブ・ジョブズの有名な卒業式のスピーチをご存じだろうか。

「Connecting the dots(点と点をつなぐ)」

要約すると、

「将来を予想して、点(知識や経験など)と点をつなぐことはできない。後々の人生で振り返った時にしか、点と点をつなぐことはできない。今やっていることが、将来、自身の役に立つ(点と点がつながる)と信じて取り組みなさい。」

という主旨である。

点と点をつなぐ。言わんとしていることはわかる。でもよくわからない。子どもの頃の私はこれが正直な感想だった。

でも少しずつ大人になってきてやっとわかってきた気がする。

私のnoteで何度も登場している、私の大好きな言葉がある。それが喜劇王チャップリンの言葉である、

「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇」

生きていくということは”点”をつくる作業の連続だと思っている。その点というのはいいこともあれば悪いこともある。

学生時代というのも1つの点だし、もっとズームして小学1年生の頃の●●というのも1つの点だし、もっともっとズームして○○と遊んだ思い出、××に怒られた経験などそういったのも1つの点だ。

私たちはそういった1つ1つの点に一喜一憂をしてしまう。でもそれは無理ないだろう。その先がどうなるかなんてわからないから。いい経験はまだしも、嫌な経験とか「これ意味ある?」という経験に対して、

「これが将来につながるんだ!」

と思うことが出来ればそりゃ理想かもしれないけど、私たち、少なくとも私は未来予知できるわけじゃない。確約された未来があるわけでもない。だから一喜一憂してしまうのも無理はない。

だからその瞬間は一喜一憂してしまってもいいと思う。
でも心の片隅には持っておきたい想いがある。

「まぁ、この経験を、人生をかけて回収していくけどね。」

それは強がりかもしれない。
でもそうやって宣言をしてあげることが、その「嫌な経験」や「無駄かも?」と思うことに時間を投じた自分に対しての最大限の敬意なんじゃないかって思っている。

そして人生ちょっと長く続けていれば、「あの時のあれが活きた」と思える経験がやってくる。経験した当時は気づかなかったような繋がり方をする。それがまさに「点と点がつながる」だと思う。

ドラマで序盤に「これ何の場面?」「これ何かに繋がるの?」というシーンが、中盤から終盤にかけて伏線回収されていくのと同じように。


ドラマはそのサイクルが1話~10話の中で行われる。

だけど人生は1話とか10話とかない。
それに”点”が打たれるのは序盤だけじゃない。
新たな点が生み出されるのと、伏線回収されているのが同時進行で行われていく。

要は第1章とか第2章みたいな感じで分かれていて、結局は長い一続きのお話。なので点を打つ作業は生きている間中止めちゃいけない。点があればあるほど、繋がる線は増えていき、自分の血となり肉となる。

だけど大人になればなるほど「経験済み」が増えていき、油断すると新たな”点”が少なくなっていく。そこは自ら一歩踏み出して、新しい点を探しに行かないといけないなと思う。自由も増えたんだから。


いい経験も、ちょっと嫌な経験も、
すべて自分のものとして受け止める。

それを、人生をかけて回収していく。

そんなことを大事にしていきたい。


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