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「フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか」を読んで

今より若いころには全く無かったのですが、「時間は有限」であることを歳を重ねるごとに強く感じるようになりました。
子どもが産まれたことが大きかったと思います。「残りの人生、後どれくらい子どもたちのとの時間を過ごせるのだろうか」と考えた時に、ワークライフバランスを強く意識するようになり今に至っています。
「ワークライフバランス」は今では日本でも誰もが知っている言葉となっていますが、自身の実感として「掛け声」の割には具体的に進んでいないものがありましたので、成功事例を学びたいと思い本書を手に取りました。
印象深かったキーワードを以下にピックアップさせていただきました。

〇職場環境について
「コーヒー休憩は、コミュニケーションの場でもある」
「いかに快適で、来たくなるようなオフィスやコーヒールームにするか」
「エクササイズ休憩もある」

〇仕事の進め方について
「残業しないのが、できる人の証拠」
「『良い会議』のための8つのルール」
「日本は締め切りを過ぎてしまっても完璧に仕上げたいと考え、フィンランドは合格ラインを超えていれば完璧でなくともよい、つまりグッド・イナフで締め切りに間に合わせる」
「できるだけメールのCCに入れない」
「男性でも女性でも性別にこだわらず、年齢が若くとも、勤続年数が少なくとも、とにかく相手を信頼して任せてみる」

〇家事・育児について
「親世帯と子世帯はそれぞれ別で、普段頼ることはほとんどない。だからこそ平日は、共働き夫婦は、交代で子どもの送り迎えをしたり、ご飯を作ったりと、家庭のことも夫婦で協力してこなしていかなければならない。父親も母親も定時で帰る必要がある」

〇休み方について
「1年は11か月と割り切る」
「休み明けにバリバリ働く」
「平均睡眠時間は、大人も7時間半以上」
「土曜日はサウナの日」

〇学びについて
「仕事とリンクする学び」
「二人に一人は、転職の際に新たな専門や学位を得ている」
「偏差値や学歴で判断しない」

〇日常や人生の考え方について
「仕事も、家庭も、趣味も、勉強も貪欲に」
「考えるより、行動あるのみ」
「仕事も人生も大切にする」

フィンランドで行われていることがそのまま自分の職場で実践できるわけではありませんが、参考となる取り組み、考え方が満載の内容でした。
強く感じたことの一つには「職場のメンバー同士でコミュニケーションをしっかりとったうえで、それぞれが自分の職務を全うする姿勢」でした。
職場にいる誰もが快適に働くためには、お互いがお互いのこと(大まかな家庭環境、生活状況や考え方)を理解していることが前提であり、その前提の上で業務を割り振り、(何となくではなく)職場でしっかり共有し、時に分業、時に協業して成果を出していくことが大切です。
また、「仕事も家庭も全力・集中、そして休みもしっかり」という割り切った考え方です。
時間や人生に対する強い意識や、家族に対する思いが、高い生産性を支えているのだと感じました。

できるところからまず実践、ということで、最近は、一日の業務の中で、午前中は思考が必要な業務、午後はあまり頭を使わない作業的な業務を行う、メールチェックは午後一と夕方にまとめて行う、最低1時間に1回は離席する、夕方は生産性が極端に落ちるのでなるべく翌日に持ち越す、など、小さいですが具体的な取り組みをコツコツと取り組んでいるところです。週間、月間のスケジュールも意識します。
帰宅して数時間、ゆっくりした時間を過ごしてから寝るのと、帰宅してすぐ寝るのでは、同じ睡眠時間でも翌日のパフォーマンスが明らかに違うことを実感しています。
今後は、本書の内容を実践できるように具体化して、自分自身だけでなく周囲にも広めていければと思っています。

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