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北陸特急乗り納めの旅⑩〜主役は「サンダーバード、しらさぎ」から「かがやき、はくたか、つるぎへ」

2024年3月16日、北陸新幹線は金沢から敦賀間が延伸開業した。
同時に同区間を並行して走る北陸本線は、IRいしかわ鉄道とハピラインふくいへそれぞれ経営移管された。

北陸本線を走行した特急サンダーバード、しらさぎは金沢から敦賀間の運行を終了したほか、特急ダイヤスター、おはようエクスプレス、おやすみエクスプレス号は全区間廃止となった。北陸本線が特急街道から地域輸送に特化した路線へと役割を変えた瞬間でもあった。

開業前日
金沢駅新幹線改札口。電光掲示板の左手は福井・敦賀方面であるが、調整中となっていた。3月16日からここに敦賀行きの文字が並ぶ。
金沢駅在来線改札口。3月15日の営業終了後、JR線の文字盤がはがされた。

北陸本線としての最後の営業となった3月15日に特急サンダーバード50号で金沢から大阪まで惜別乗車したが、最後の直通運転日もいつもと変わらぬサンダーバード号の走りであった。63年にもわたって変わらず走り続けてきた名列車も新幹線とのリレー特急に役割を変える。まずは長年にわたり北陸と関西、中京を走り続けてきた労を労いたい。ひとまずお疲れさまでした。

そして、都市間輸送の主役は新幹線、かがやき、はくたか、つるぎが担うことになる。
かがやき、はくたか号は東京から金沢・敦賀間を、つるぎ号は富山・金沢から敦賀間を走る。特急サンダーバード、しらさぎが担った役割は新幹線つるぎ号にバトンタッチされた。

新幹線は全線高架となり安定輸送にも一役買う。
新幹線の開業が都市間輸送の新たな1ページを刻んでいくことを期待したい。

北陸新幹線の延伸が地域にどのような効果をもたらすのか、これからが正念場である。

1970年代の整備新幹線構想から50年の時を経て実現した敦賀延伸であるが、計画上はこの先福井県若狭地方から京都を経由して新大阪へ到達し全線開通となる。全線開通に向けて沿線では建設工事の前段階となる環境アセスメントが始まっている。開通は2046年とされているが、関西経済界を中心に早期の全線開通の声も上がるなど、全線開通への期待は高まっている。一方で、工事ルートとなる京都付近では地下工事に伴う水資源への影響など反対論も一部で沸き起っている。苦難も予想されれる中で、今後の展開を注視していく必要がある。

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