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北陸本線特急停車駅訪問(松任、小松、大聖寺、鯖江)2024年2月23日

2024年3月16日、北陸新幹線金沢~敦賀間が延伸開業する。延伸開業により北陸本線(金沢ー敦賀)はIRいしかわ鉄道(金沢ー大聖寺)とハピラインふくい鉄道(大聖寺ー敦賀)の2社に経営移管される。

JR西日本としての運行まで残りわずか。特急街道を形成した北陸本線の特急停車駅の現在を記録した。すでに加賀温泉、芦原温泉、福井駅を記録しているが、今回は松任、小松、大聖寺、鯖江駅を訪問した。


松任駅

IRいしかわ鉄道に経営移管後は松任ー加賀笠間間に新駅「西松任駅」が設置される。

金沢駅から福井方面へ3駅目に松任駅は位置する。同駅にはサンダーバード号、しらさぎ号の一部の列車が停車する。朝と夜に停車することが多い。サンダーバード号は7号、39号、47号の3本、しらさぎ号は15号、51号、57号、59号の4本、計7本の特急列車が停車する。特急ダイナスター、おはようエクスプレス、おやすみエクスプレスは通過する。

駅南側に北陸新幹線が通っており、ちょうど同駅から白山総合車両基地への連絡線が伸びている。車両基地は高架を下った場所にある。

松任駅の周辺地図。

一方、駅北側に線路が伸びている。こちらは昨年9月に閉鎖された金沢総合車両所松任本所(旧松任工場へ)である。

引込線の奥に旧松任工場が延びていた。
構内踏切があった
踏切は撤去され、周辺道路と接続された
北側駅舎

車両検査全般(仕業検査・全般検査・要部検査)が行われ、北陸地区で運用されている一部の車両のほか、IRいしかわ鉄道・あいの風とやま鉄道の車両の全般検査・要部検査も受託していたほか、2015年3月までは北越急行所有の681系・683系の検査も担当していた。

駅舎はいわゆる橋上駅で改札口は南北自由通路となっている。自由通路からは高速で通過する特急列車を見下ろすことができるほか、白山総合車両基地とを往復する北陸新幹線は低速で通過するため、じっくりと車両を確認することができる。

現在引込線の一部は区画整理や生活道路の整備により、引き剥がされている。奥には工場建物が確認できたが、いずれの日か取り壊されるのだろうか。

小松駅

新幹線側駅舎

敦賀延伸開業により、新幹線も停車するようになるが、現在はすべての一部のサンダーバード号を除いてほぼすべての特急列車が停車する。小松空港にもほど近く、大手建機メーカーの名前としても知られ、2002年に高架駅となった。金沢からの普通列車の一部は当駅で折り返している。

新幹線開業を知らせる垂れ幕

駅東側には大手建機メーカーの「こまつひろば」として日中は開放されており、近くから眺めることができる。

こまつひろば。昼間は一般開放されている

新幹線は白山連峰側に位置しており、天気が良ければ白山連峰を眺めることができる。訪問当日は新幹線の試運転も盛んに行われていた。新幹線の開通に合わせて、高架下スペースに昨年9月に「Komatsu Nine」がオープンした。

新しくオープン

小松と「もっと深く、おもしろく」関わるための出逢いが生まれる、

ひと・もの・情報の交流拠点として、機能していくことを期待したい。

大聖寺駅

改札口

特急停車駅としては地味な存在ではあるが、おはようエクスプレス、おやすみエクスプレスの各1本(平日)、上りのしらさぎ64号、66号が停車する。かつて雷鳥号が運転されていた時代には特急停車駅であったが、現在はほとんどの特急列車が通過する。

歴史ある町並みが残されているのも忘れていはならない。

大聖寺マップ

駅構内は折り返し、待避用のホームがあり、特急列車の゙通過待ちのほか、1日1本金沢方面からの折り返し列車が設定されている。

金沢方面の時刻表。下りは特急1本のみが停車。
福井方面の時刻表
特急サンダーバードが高速で通過。なお、特急サンダーバードは停車しない。
6両の特急サンダーバード
日本海縦貫線の一部でもあり、貨物も運行されている。
特急おはようエクスプレスの乗車位置。3両編成で全車自由席である。

また、新幹線開業後、北陸本線の石川県区間はIRいしかわ鉄道に経営移管され、大聖寺駅までを管轄することになる。牛ノ谷駅から敦賀方面はハピラインふくい鉄道が管理することになるため、同駅は会社境界駅となる。

この駅から北側がIRいしかわ鉄道の管轄エリア

駅構内は数年前から無人駅となっているが、カフェスペースが完備されており、列車の待ち時間を利用して勉強や仕事に励む人々を見かけた。

北陸本線の一部駅で駅員無配置が拡大している。

鯖江駅

よく見ると、ピンク色が少しだけ見え、3月16日以降は青色の駅名標は剥がされる。
小ぢんまりとした駅舎

めがねのまちとしても有名な鯖江市の中心駅となる。特急しらさぎ、おはようエクスプレス、おやすみエクスプレスが停車する。サンダーバード号は一部列車が停車する。隣の武生駅はサンダーバード号でも停車列車が比較的多い。

ホーム待合室には「めがねのまちさばえ」と書かれたポップな絵柄の入った文字がひときわ目立つ。駅東側はめがねストリートと名付けられ、ストリートを進んだところにめがねミュージアムがあるそうだ。

至るところにめがねのまちさばえの文字
駅前にもある

駅前はコンパクトな作りで、特急停車駅としての華やかさはないが、駅舎に入ると特急停車駅らしく、みどりの窓口に列ができていた。また、特急停車駅ながら、自動改札は導入されておらず、有人改札で列車の到着に合わせて、出札業務が行われていた。電光掲示板には特急列車の発車が続いていることからも、北陸本線が特急街道であることを実感できる。

数分おきに特急列車が発着する。これぞ特急街道。

北陸新幹線敦賀延伸後、ハピラインふくい鉄道に移管されるが、福井ー敦賀間は新幹線と在来線が離れた位置を走行することになる。新幹線と在来線の接続は福井と敦賀のみとなり、途中に設けられる越前たけふ駅は、北陸自動車道の武生インターチェンジにほど近い場所に位置するため、特急列車の運行終了後は新幹線とのアクセスが課題となる。

ハピラインふくい鉄道では、3月16日以降、朝夕時間帯を中心に福井〜敦賀間で快速列車が設定され、特急列車並みの利便性が確保される。快速列車は鯖江のほか、武生にも停車する。


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