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サンクチュアリ

今日は、
畑あそびの日にしていましたが
ご参加がなかったので、
ひとり、しずかに
少し園路を掘っていました。


阿蘇の黒い土に剣先スコップを
ザクっと刺して
ぽこんと起こすと、
ある程度の塊がスコップに載ります。
それを畝としてあまり固まりを崩さないように上げてゆきます。

これはまだ始めのころの写真です

風が強くて、くぬぎの葉っぱが舞い、
カラスや、他の鳥が鳴いていました。
休日なので、向こうの
大きな道を走るバイクの音が時折
聞こえてきました。

空気は冷たいのですが、
春の空気を含んでいるような。

土の塊がぽこんと
うまれるリズムを味わっていると、
うふふふふ という何か
喜びというか、
そういうものが、湧いてきました。

またしばらく掘っていると、
「わたしはいつだって
うまくできないのだ」
「だめな人間なのだから」
という思考の声が聞こえてきます。

そしてとつぜん
「甘いもの食べたいなあ」
なんて思い始めます。

園路を掘ることに
飽きてしまって、
笛を吹きます。

あやしい

でも、風が強すぎて
笛の中にも風が入ってきて
なかなか吹けませんでした。

そこで、笛を吹くのを諦めて、
畑のすぐ近くの
灌木が生えてしまっている
遊休地の探検に行きました。

イノシシが掘ったあと。
ここは、ほとんど人が足を踏み入れないからか、独特の空気感があって、
わたしは「サンクチュアリ」(聖域)
と心の中で読んでいます。

私がその遊休地から出て、下の牧草地を歩いていると、ヤギたちが
「りょうこ〜だいじょうぶなの〜」
という感じで上の段から覗いていました。

静かな時間。
いつものみんなのようすも、
聖なる瞬間のような気がしたりして。

時間を設定するおもしろさと、
ゆるやかさと自由さと散漫さ。

ときおり聖なる瞬間に覆われるような。

今日はそんな日でした。

読んでくださって、
ありがとうございます。


りょうこ

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