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長崎の日

学徒動員で長崎の三菱造船所にいた祖父は、
被爆者手帳を持っていました。

私たちが子どもの頃、
夏休みには、平和学習のための登校日があり、
家族や身近な方に、戦時中の様子を聞き取りし、
まとめるという宿題がよくありました。

祖父母に聞いても、
きちんと話してくれた記憶はなく、

終戦後、
祖父が熊本の自宅に戻った際、
「あんた、足はあっとね?幽霊じゃなかとね?」と
言われたという話だけは、今も覚えています。

祖母も満州にいた頃の話をポツポツしてくれましたが、
寒かった暮らしのあれこれくらい。

今は両祖父母とも他界し、
今日のような日に、当時聞いた話を思いだすくらいです。

両親は厳しかったですが、
祖父母からは、怒られた記憶もなく、めっちゃ可愛がられ
「じーちゃんち」はパラダイスでした。

無邪気な孫たちに、
戦時中の話とか、したくなかったんだろうな~と、
今なら、わかります。

私たちの時代は、
修学旅行で、長崎(小6)、広島(中2)を訪れ、
事前学習、事後学習で学びを深めた記憶がありますが、
我家の子ども達は、大刀洗のみ。

子どもの頃、沖縄、知覧も祖父母や両親と訪れましたが、
ただひたすら怖かった。
当時はまだ文章とかあまり読めなかったはずですが、
写真や遺品から感じた記憶は鮮明に残っています。

今日が何の日か?
過去に何があったのか?
子供たちは会ったことがありませんが、
曾じーちゃんの話はしとかんと!

あれこれ制限ありつつも、
元気に穏やかな日々を過ごせるのは、
祖父母らご先祖様や、先人の方々のお陰。

先人方が守り、築いてきた日本があるから、
私も家族も今がある。

情報は沢山とれる時代になりましたが、真実は?
子供たちには、自分の頭と心で考え、
感じられるような人になってもらいたい。

だからこそ、全うな毎日を。
ぐでぐでな自分に思う8月9日です。


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