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カルチャーはたった1人の妄想から始まるvol.2

サーフィンをはじめて半年、上手い先輩サーファーのおかげではじめて波に乗れた時、僕はある感動的な体験をする。
そんな前回はこちらから。

その日以来、海にいくのが楽しみになった。波に乗れる回数は1回行って、1本から2本。

それでも満足だった。都会の殺伐とした雰囲気から逃れるだけでも価値があった。

あの先輩はあまり見かけなくなった。どこか違うポイントでサーフィンをしていると人づてに聞いた。

その後、沖縄やオーストラリアでサーフィンをする。仕事の関係もあって、しばらくサーフィンから離れる時期があったが今まで約4年、続けて来れた。

海の上は基本、寡黙だ。皆もくもくと波に乗っている。

波を取り合いになるときもあるし、上手い人だけがひょいひょい乗っていくのを見て、羨ましくも思っていた。

でも「いい波」に乗れた自分をみんなが祝福してくれたあの海を、もう一度再現したいと思った。

うばい合えば
足らぬ
わけ合えば
あまる
(c)相田みつを

世界的に見たら日本のサーフィン人口もレベルも低い。

だが、この時代は競技のレベルやデモグラフィック的な強さではなく、カルチャーとコミュニティーの濃度だ。

誰かが”いい波”に乗ったら自分のことに喜べるように。そんなカルチャー、コミュニティができたら最高だ。

まずは、都会に住む車がないサーファーと車を持っているサーファーが出会える相乗りアプリを作ろうと思った。

名前はSoon。すぐに出会えて、すぐに海に行けるという意味を込めた。

知らない人だと失礼なことも、マナー違反もできる。だが少しでも知っている人が「いい波」に乗っていたら、喜べる気がする。

一気にカルチャーやコミュニティーができるとは思えない。

なぜなら「得やすいモノは失いやすい」からだ。

続く。


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