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100日後に年越すオレ 55日目「に:逃げるが勝ち」

”いろは順”エッセイの四日目、本日は”に”です。

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”に”で選んだ題材は、「逃げるが勝ち」。もっと言うと”逃げることを肯定しよう”というテーマです。

三年ほど前、ちょうど「逃げ恥」が流行っていた時に、うちのグループの若手社員向けにスピーチをする機会があったんですが、その時の内容というのが、今回のテーマです。せっかくなので当時のスピーチ台本を掲載してみましょう。(一部会社の事業に関する部分は改変してます)

「逃げる」と聞くと、日本だとネガティブな印象を持つことが多いと思います。
「逃げずに立ち向かう」というのが日本の武士道にあり、その精神がまだ根付いているのかもしれません。
ただ実はそんな武士の世界においても、天下を獲った豊臣秀吉や徳川家康は、「最終的な勝利のための逃げ」ということをいくつも行っているのです。
そしてそれが天下を獲ることができた要因でもあるわけです。

「逃げる」=「負け」ではありません。
諺や格言にも「逃げるが勝ち」「三十六計逃げるに如かず」という言葉がありますし、昨年話題になったドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」も実はハンガリーのことわざです。
それらの諺の教えは、「無駄な争いや愚かな争いなら、避けて逃げる方が、最終的には利益を得る」ということです。
つまり逃げることを肯定しているわけですね。

その一方で、社会に出て多くの人に接したり採用の面接担当などをやっていると感じるかもしれませんが、
転職歴の多い人間の特徴として「逃げ癖」がついていることが挙げられます。
そしてそうした人によくあるのが「逃げたことを認めなかったり、正当化する」ことです。
実際に逃げ癖がついてしまった人は、仕事で成功することは難しいと言えるかもしれません。

ではなぜこの違いが生まれるのか。

それは「逃げる」という行為をどのようにして選択し、その後に逃げたことをどのように扱うのか、その差こそが「良い逃げ」と「悪い逃げ」の違いだと思うのです。

冷静に現状を分析し、最終的な目標達成のためにはこの瞬間をどうすれば良いのか。
気合いや根性だけで乗り越えた方がいいのか。それともそうじゃないのか。
冷静に考えた上で一時的に逃げた方が良いのなら、中途半端で無くしっかりと逃げる。
そして逃げたことをきちんと自己認識し、その上で最終的な目標達成を目指す。
それが重要なのだと思います。

というような内容を話したところ、若手たちから「参考になりました!」という声を沢山もらってこちらも嬉しくなったことを今でも覚えています。少しは何かを感じ取ってくれたのかもしれません。

とまあこのままだとあまりに真面目過ぎる(苦笑)ので、あえてちょっと脱線を。

競馬における”逃げ”といえば先行逃げ切り型。その中でも稀代の逃げ馬といえばやはりサイレンススズカでしょう。無念の最後も含めて今でも多くの競馬ファンの記憶に残っている馬だと思います。日本が誇る名ジョッキーの武豊さんのインタビューで「サイレンススズカが逃げて、ディープインパクトが差す」みたいな想像を話すことがあって、それを読んでファンとして物凄く興奮したことを覚えています。

競馬は本当にifのドラマだと思うんですよ。何故なら世代によって全く異なってくるし、怪我もあるから。だからこそダービーをはじめとするクラシック戦線(3歳馬のみで争われるG1競走)があれだけドラマチックなのだと思います。他にも、それこそサイレンススズカだって、20年以上前のあの東京競馬場で怪我をせずに済んでいたら、どのような名勝負を繰り広げて、そしてどのような産駒たちを残したのか。妄想は膨らむばかり。そんな妄想をゲームにしたのがダービースタリオンウイニングポストといった競馬ゲームなのかもしれません。

実は自分では20年近く競馬を見てきていて、馬券を買ったのはたぶん20回も無いんですね。単純に割ると年に1回しか馬券を買っていないということになります。自分の中では完全に"競馬はドラマ"。はまった”推し”が居れば応援馬券(といっても上限1000円のマイルール)を買うし、居なければ純粋にレースだけを楽しむ。そんな競馬ファンも大勢いると思います。まあ、だからこそ”大逃げ”を打つような展開に燃えるのかもしれないなあ。だって馬券を買ってないから荒れる展開になっても困らないしね!

ということで結局”逃げ”から”競馬”にテーマが変わってしまいましたとさ💦

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最後に、色々探していたら、先日僕のウェビナーのゲストで出て貰った中川淳一郎さんの記事を発見!今回のテーマにピッタリですね。


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