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食を通じて、人の繋がりや本質を伝えるKA-ZO-KU料理研究家の加瀬 充子さん

ご自宅で料理教室をされたり数多くのイベントを企画し、食卓から家族の繋がりを紡いでいくKA-ZO-KU料理研究家の加瀬充子さんにお話を伺ってきました。

加瀬 充子さんプロフィール
●出身地:千葉県
●活動地域:千葉県千葉市
●経歴:KA-ZO-KU料理教室を千葉 幕張の自宅サロンにて 10年間主宰。
・料理×コミュニケーション
・落ち葉料理教室
・土の料理教室
・食べる瞑想教室
などを開催しています。
他に なのはな生協での料理教室や古民家カフェへのレシピ提供 、イベント主催など 様々な場で活躍。日常の場を料理を通して美味しいが溢れる幸せな時間に。3人の子どもの母。
●主催イベント
・宮崎ますみさん あなたはあなたのままで良い
・オフグリッドのお話し会と、おひさまクッキング
・カルマキッチン東京のボランティアスタッフ
●座右の銘:すべてのことに意味があって意味がない

人と人、国と国との平和の架け橋となりたい

記者:加瀬さんはどんな夢やビジョンをお持ちですか?
加瀬さん(以下、加瀬):子どもの頃は通訳をする人になろうと思っていました。戦争が起こるのはお互いに分かり合えないからだと思っていて、わかり合うためには通訳する人がきちんとした伝達をすれば良いんだと。結局、通訳にはなりませんでしたが結婚、出産して子育てをする中で食に関わる仕事を始めることになり、今は「食」というのは一番私たちの生活に身近なことなので、食から人と人の架け橋、平和の架け橋をして行きたいと思っています。

広島の原爆の写真に衝撃を受けたことが問いに繋がった

記者:平和の架け橋ですか。その夢を持つようになったきっかけは何だったのでしょう?
加瀬:小学生の時に広島の原爆写真展を見にいったのですがそこで衝撃を受け、その晩はご飯も喉が通りませんでした。同じ人間なのに何故こんなに酷いことをしてしまうんだろうと・・・。それが私にとっての問いになりました。そして中学生の時に、人が分かり合える世に中にしたいし、その架け橋になりたいということをスピーチ大会で話して優勝したんです。そのことがきっかけで、人と人、国と国との平和の架け橋となりたいと思うようになりました。

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記者:そんなきっかけがあったのですね。では、その夢に向かって今はどんな目標や計画がありますか?

ゴミでしかないようなものの中に本質がある


加瀬:今は自宅で料理教室を始めて10年くらい経ちます。落ち葉の料理や土を使った料理教室をやっています。
記者:落ち葉ですか?
加瀬:ええ、土を食べたり、落ち葉で料理を作るんですが、最初はみなさんとても驚かれますね。一見ゴミでしかない落ち葉のように、食材として人が見向きもしないようなものを使って料理をすることで、本質を考えるきっかけをつくっていきたいと思ってます。
記者:なるほど。本質とは何を伝えていきたいのですか?
加瀬:戦争だけでなく、私達は常に何かが足りないと思わされて、あらゆるところで奪い合いが起こっています。人類は農耕が始まる以前は足りないという概念がなく、あるがままの暮らしをしていました。でも今はみんな忙しく、何かが無いことを前提にいつどうなるかわからないという不安から思考が出発するようになってしまいました。
記者:確かに余裕がなくなっていますね。
加瀬:そして現代人はミネラル不足で、ビタミンを摂取しても吸収できないと言われていますが、土は非常にミネラルが豊富なんです。自然の中に無数にある落ち葉や土をテーマにすることで、足りないという感覚から離れて、どこにでもあるものの中にも価値があり、身近なものに目を向けることができたら本来奪い合う必要がないということに気づいていけると思います。落ち葉や土を使うことでそれを伝えたいと思っています。

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家族のコミュニケーションの場としての「食卓」


記者:もともと料理は好きだったんですか?
加瀬:実は、料理は結婚するまであまりしたことがなくて、結婚してからするようになりました。それでママ友たちに料理を振舞っていたら、すごく美味しいから教えて欲しいと言われて、そこから人に教えるようになりました。
記者:はじめは料理教室を目指していたわけではなかったのですね。
加瀬:ええ、でも食卓を囲んだ時に家族は確実に顔を合わせるじゃないですか。家族のコミュニケーションの場として、家庭の食卓がうまく回り出せば、旦那さんも家庭や会社に良い循環を与えたり、子どもたちの心も安定します。家族間のコミュニケーションが世の中のベースになって、食卓が世界を変えていく可能性があると思ったので、家族料理教室をやっています。でも最初は、自分自身がママ友ともっと広く深くつながりたいという思いからスタートしたんですけどね。
記者:料理を教えたいというよりは、食や料理を通じて人のつながりや物事の本質を伝えようとしているんですね。では今後の活動について聞かせてください。

日本にある“間の文化”を伝えたい


加瀬:日本には間の文化があります。それが体験できるような料理教室をやっていけたらと思っています。人と人の間(あいだ)である、間(ま)というのは、圧力がかかって混じり合うことで一つになるもので、対話などがそれですね。これは食の世界でも繋がる部分があります。
記者:間を取り入れた料理ですか?
加瀬:例えば、機械的なフードプロセッサーとかミキサーは食材が混じり合うだけだとすると、すり鉢なんかは、圧力がかかってそこに対流が発生して混じり合います。そうしたものは、非常に美味しいものができます。お坊さん達が修行で、胡麻をすり鉢で1〜2時間圧力をかけながら擦ることで美味しい胡麻豆腐を作ります。水と(胡麻)油という真逆なものが圧力をかけることで絶妙に混じり合うんです。
 人間関係でも、圧力がかかって混じり合うことで一つになれるのでないでしょうか。現代は嫌なことを避ける傾向にあるので混じり合いがなく、個人個人になってしまっていますよね。料理を作りながら本質的なことを語り合い、食べながら関係を深めていける場を提供していきたいと思っています。先々は体系化していって学校の教育にも関わりたいですね。
記者:家族間の心の繋がりにも役立つような日本ならではの間を取り入れたKA-ZO-KU料理教室になりそうですね。これからの活躍を応援しています。今日はありがとうございました。

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加瀬 充子さんのFacebookはこちら
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加瀬さんの料理教室ホームページはこちらから
https://mitsuko-kase.com

編集後記:
インタビューをした、目黒、中谷です。
加瀬さんの熱い思いと信念に満ちた言葉にインタビューしていてとても心を動かされるものがありました。これからも多くの人に家庭の食卓を通して家族の絆や繋がりの大切さを伝えていって欲しいと思います。

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この記事は、リライズ・ニュースマガジン “美しい時代を創る人達” にも掲載されています。


高校美術教師、CM大道具を経て映像ディレクターやカメラマン、記者をしています。人間の認識を変化させる教育技術・nTechのコンテンツ開発に携わり、日本から新しい時代を創るリーダー育成、組織開発をしています。