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人は、たとえ全世界を手に入れても、自分の命を失ったら、何の得があろうか

人は、たとえ全世界を手に入れても、自分の命を失ったら、何の得があろうか。自分の命を買い戻すのに、どんな代価を支払えようか。

人間命を失ってしまえば何の意味もありません。どんな代償を払っても生き返らせることはできないのです。

あなたが死ぬことで悲しむ人がたくさんいます。あなたの代わりは誰にもできないのです。

あなたは身近な人を失ったことがありますか?すごく悲しかったでしょう。後悔することもあったかもしれません。あなたを失うことで、周りの人が同じような思いをします。

あなたが大好きな人も、あなたのことを大切に思っている人も、みんなを悲しませることになります。あなたに向けられたたくさんの愛を裏切ることになるのです。

それでもまだあなたは死ぬことを選びますか?


それなら死ぬ前に私のところに来なさい。いつもなら「神様は~」とか言うけど、今回ばっかりはそんなこと言ってられない。

宗教も人の心も死も愛も、全部、全部、人を救うために学んできた。大切な人をこれ以上失いたくないから。

あなたを失うわけにはいかないのです。自分のためにも、あなたのことを想っている人たちのためにも。

そのために私は今の生き方を選んだのだから。大切な人を守れないのなら、必要なときにそばにいられないのなら、こんな生き方に意味はない。

大好きな人たちとずっと笑っていたいから。

だから、死ぬな…


(『新約聖書』マタイによる福音書16・26)

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