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出発当日に海外旅行に誘われた話

ある日のこと。ピースボートで仲がよかった子からいきなり電話が来た。

「りょーま、今日から〇日まで暇?」
「(久しぶりに連絡してきて「暇?」って…)〇日と〇日は空いてるよ」
「そうじゃなくて、今日から1週間」
「いや、普通に空いてないけど」
「なんで?空けて」
「無理言うなよ。でもなんで?」
「今日から友達と2人で卒業旅行にエジプトとトルコ行く予定だったんだけど、急に友達行けなくなって」
「あっそ」
「他の人にもいろいろ聞いてみたんだけど誰もダメで」
「(そりゃそうだろうな…)で、俺に連絡したと?」
「りょーまなら行けると思って」
「事情はわかった。でもそれで俺が行けると思う思考回路は理解できない」
「え~、なんで?りょーまなら行けるでしょ」
「今日言って今日は普通に無理でしょ。俺も仕事あるし」
「めっちゃ楽しみにしてたんだけど、一人じゃ怖くていけないの」
「大丈夫だって。一人で行けよ。遠隔でアドバイスしてあげるから」
「一生のお願い。こんなに頭下げてるんだよ」
「(絶対下げてないだろ…)船の中でも一生のお願い聞いてあげたぞ」
「そうだっけ?こっちがほんとに一生のお願い」
「はー、そんな簡単に一生のお願い使うな」
「今日の19時に成田」
「(あと6時間なんですけど…)今日もこれから仕事だし」
「行かなくていいから。もうりょーましかいないの」
「無茶言うなよ」
「お願い…ずっと楽しみにしてたの」
「って言ってもなー。今回はさすがにキツイわ」
「一生のお願い…(涙目)」
「うーーん。ちょっと待って、考える。15分くれ」

…15分後

「どう?」
「さすがに今日は無理だ」
「えー…」
「でも明日ならなんとかする」
「えっ、ほんと?」
「仕事はこれから調整して、明日の便でエジプト向かう」
「ほんとに?」
「うん。だから先に1人で行って待ってろ」
「ありがとう!!さすがりょーま」
「この貸しは高くつくからな」
「うん!」

っていうことで急遽決まったエジプトとトルコ。ずっと行きたくて行けてなかった国というのもあって、無茶をしてでも行ってよかった。周囲にフットワークが軽い人だという認識を持ってもらえると、こういう面白い誘いがどんどん集まってくる。

ピースボートでの世界一周から帰国してちょうど1年の今日。ふとこんなこともあったなと思いだした。最近は時間的にも精神的にも余裕がなくなってきているので、意識的に余裕のある生活を心がけようと思った。

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