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911Memorial

ピースボートでの世界一周も3分の2が過ぎた頃に訪れたのは、世界の中心とも言われる大都市ニューヨーク。活気にあふれた煌びやかなこの街で、17年前に凄惨な事件が起きたなんてにわかには信じられませんでした。

2001年9月11日。アメリカ同時多発テロ事件が起きた日。当時の私はまだ小学生でした。「世界貿易センタービル」に飛行機が突き刺さり、無残にも崩れ去っていく様子をテレビ越しに何度も見ました。日本から遠く離れた国で起こった事件。現実味がなく、映画を見ているような感じがしました。

それから16年。これまでに20ヶ国以上訪れ、当時と比べるとはるかに世界が身近になりました。そんな自分がニューヨークを訪れ、この事件を振り返ると何を感じるのだろうか。そんなことを考えながら「911Memorial&Museum」へと向かいました。

「911Memorial&Museum」は、「世界貿易センタービル」の跡地に作られたアメリカ同時多発テロ事件の追悼施設。事件から10年後の2011年9月11日にメモリアルが完成し、2014年5月にミュージアムが完成しました。

喧騒の街ニューヨークで、この周辺はなぜか落ち着いた雰囲気を感じました。慰霊碑となっているプールを囲んでいる周囲の壁には、全犠牲者の名前が刻まれています。その中で見つけた一輪の白いバラ。遺族の方が追悼に来たのでしょうか。心なしかこのバラも寂しそうに見えました。

9.11の犠牲者数は約3000人。みなそれぞれに家族がいて、大切な人がいました。この一つの事件でどれだけの人が人生を狂わされたのでしょう。その人たちの悲しみや苦しみを考えるとやるせなさを感じました。

あのときこの場所にいた人たちは、自分が今日死ぬなんて微塵も思っていなかったと思います。人生いつ何が起こるかわからない。自分だって明日死んでしまうかもしれない。そんな当たり前のことを思い返させてくれる場所でした。

いつ何が起きてもいいように今を大切に生きよう。やりたいことはやっておこう。大切な人を大切にしよう。会いたい人には会いに行こう。好きな人には好きって伝えよう。

そんなことを考えながら迎える朝。

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