セルフレジがうまくいかず立ち尽くす
コンビニでお茶を買おうと、レジに向かうと混んでいたのでセルフレジに向かいました。
まずはバーコードを読み取って最後の会計をクレジットのタッチ決済で済ませようとします。ここまでの流れ完璧。さすがスマート&クールなマヌタです。
ところが最後の最後、なにをどうやってもクレジットの決済がうまくきません。観念してスイカ払いに切り替えようとすると、今度は画面が元に戻らないのです。
わたしはセルフレジの前で数分のあいだ格闘しましたが、あまりの膠着状態に驚き、そして軽く絶望しました。まるで宇宙が終わったかのようにそこに立ち尽くしたのです。
有人レジを見れば次々と人がやってきて大混雑。うう、あと一歩なだけに、いまさら有人に切り替えるのも億劫です。
店員さんの動きを見ていると、てきぱきとお客さんの商品をエコバッグに詰めています。
わあ、すごいなあ。
わたしは彼ら彼女らを見て、しばらくぼんやりと立ち尽くします。まるで自分がなにもできない人間かのようです。
ため息をついてもう一度われに返ると、またセルフレジを試みます。でもダメです。やればやるほど、なにひとつよい方向に進みません。
5分くらい経ったでしょうか。5分近くセルフレジがうまくいかないまま立ち尽くしている人っているのでしょうか。
せめてもの救いはだれも待たせていないことです。ここともう一台、そう二台あるセルフレジにだれ一人チャレンジしようとしないのです。
いつしかセルフレジで立ち往生する自分が無価値な人間であるような気がしてなりません。ただその場に立ち尽くすのみです。
ついにはあきらめなのか、、そうだ、このままセルフレジの前で立ち尽くしてもいいやという気持ちにもなるのです。
セルフレジの前に立ち尽くす44歳。
なかなかいいフレーズです。まるで世の中からわたしひとりが取り残されたかのような錯覚すら覚えます。でもそれは決してあせりのようなものはなく、心やすらかなものです。
そんなことをふと思って、セルフレジに目を戻すといつのまにか時間が経過してリセットされていました。もう一度ゆっくりとバーコードを読み取って前に進みます。すると今度は最後のタッチ決済までできてしまいました。
ああ、一気に俗世に引き戻された感じ。なんだかちょっぴり残念です。
しかたがありません。まだまだ世間はわたしを必要としているようです。帰宅後の細々とした雑務を思い出すと、大きく深呼吸して帰路につきました。
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