アジアの香りを取り戻せ、ブルネイ編②
2日目のブルネイの朝、
目が覚めて外国にいる感覚が嬉しい。
ブルネイ一の観光名所であろうスルタン・オマール・アリ・サイフディン・モスクを見学した。とはいえ中に入れない時間だった為、外から見ただけ。
額縁まであるが観光客を見ていない。
カンポンアイールで水上生活を見ようと思ったのだが、勝手にツアーが始まってしまった。
どんどんブルネイ川を進み奥地へと向かう。
スコールが降ったり止んだり、この時期は特にスコールが多いらしい。
野生のワニがいた。野生のワニなんて中々お目に掛かれない。
操縦士がギリギリまで近づいてくれた。まだ大きいワニがいるらしい。
「クロコダイルは日本語で何て言う?」と聞かれ「ワニ」と答えてから、
ワニを見つける度に「ワニ!」と言ってくれるようになった。
本来の目的はテングザルを見つける事。
勝手に始まったツアーだが、ワニがメインのツアーになった。
テングザルが動くと枝が物凄く撓る。
他のツアー客とすれ違うと、ライフジャケットを着ていた。
船と言うかボートに乗る時は着るのか。
滅多に乗らないから気にしてもなかった。
なぜ我々はライフジャケットを着ていない?
ツアーが終わりいくら払ったか覚えていないが高かった。
お腹が空いたのでひとまずご飯。ソトとテタレのセット。
久しぶりのテタレに感無量だ。味を身体に叩き込む。
少し物足りなかったので魚を頼んだのだが、
焼いただけで味付け無しの魚が出てきた。
あの川の魚か・・・
もし自分がここで生活をしたらどういう人生を送るのだろうか。
どこに行ってもつい考えてしまう。
ここで宿泊することもできるそうだ。ここで泊まってみたくなった。
この上に家が建つから凄い。
猫と戯れるひと時。イスラム教の国と言えば猫だ。
水上生活をする猫。
ゴミの中に猫がいた。どうやって上がるのだろう。
毛並みは綺麗だから飼い猫ではあるのだろう。
裕福な国であり、生活も保障されているが実際はどうなのだろうか。
今までとは違った形のモスクを訪れた。
またスコールが降ってきて雨宿りすることになった。
中にいた人が同じテーブルに呼んでくれてお水をくれた。
ゆっくり話してモスクの中を一緒に見学した。
モスクの2階は女性専用だ。ここも歩かせてくれた。
無宗教なんてありえない。これが世界の常識だ。
良い時間をありがとう。
モスクの前にある出店を見つけたのでナシレマを食べた。
持ち帰り専用のお店だが中に入れてくれた。
厨房で食べているようなものだ。
この子のお母さんが「娘があなたのことカッコいいって」
っていうもんだから一緒に写真を撮った。
お礼にお母さんに「この子のお姉さんですか?」
って言ったら肩を叩かれた。世界共通のお世辞だ。
カンポンアイールから見えていたモスクまで辿り着いた。
ここで親切な方にイスラムの世界を教えてもらった。
現金が無く両替をしたくて場所を聞いたら車で送ってくれたのだが、
閉まっていた。そしたら市内まで車で送ってくれたのだ。
途中で王宮を案内してもらったり、王族のお墓も案内してくれた。
観光客が行かない、知らない場所だ。
空軍を退役し今は何もしていない人だった。
出会いに感謝。
一人モスクの前で写真を撮る女性がいた。
お互い目が合いなんとなく日本人だとお互いが思う。
やっぱり日本人だった。
やっと街中で日本人に合った。
その子と一緒に市内を歩き、ショッピングモールを歩き、
時間が過ぎていった。
今大学4年生で一人旅の途中だった。
次はインドネシアに行くんだってさ。
またスコールが降ってきてショッピングモールの入り口で
タクシー待ちをした。
どれくらい待っただろうか。気まずい時間がなかった。
お互い旅慣れしているからだろう。
最後の夜、ナイトマーケットで食事をした。
一期一会の出会いだがその時間を大切にしていきたい。
この後タクシーで空港に行き2023年の旅が終わる。
ロイヤルブルネイ航空BI6951便で成田空港へ帰る。
この旅で行こうと思っていた所に半分も行けていない。
現地での人との出会いと時間を大切にしたからだ。
この経験が2023年の旅の、これからの旅の価値観へと繋がることになる。
「旅先で何をするか。何が好きか。」
と聞かれたら
「人との出会いとコミュニケーションをとること。」
と答えるだろう。
この経験は人生=旅にとって良い経験になった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?